Quantcast
Channel: 持続可能な開発(水・土・廃棄物)
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2268

「海ごみ対策推進協」を設置 県、海域・陸域一体で取り組み 香川

$
0
0

「海ごみ対策推進協」を設置 県、海域・陸域一体で取り組み 香川

2013.5.25 02:04
 香川県と県内市町、漁業者らが連携して瀬戸内海海底の堆積ごみを回収・処理する事業が今年度からスタートする。県は24日、関係団体による「県海ごみ対策推進協議会」(事務局・県環境管理課)を設置し、事業計画を決めた。費用は内陸部の市町も負担し、海域・陸域の県内全自治体が参加する海ごみ対策は全国で初めての試み。
 瀬戸内海を「豊かな海」として保全・再生が目的。協議会は自治体のほか四国地方整備局、高松海上保安部、中国四国地方環境事務所、県漁連、県環境保全公社の計23団体で構成した。
 今年度から、海底堆積ごみ回収・処理システムを稼働させる。底引き網漁などで網にかかった海底堆積ごみを漁業者がボランティアで陸まで持ち帰って分別・保管を行い、市町が処理施設へ運搬・処理。産業廃棄物に該当するものなどは県が業者に委託して運搬・処理する。
 経費は県と市町の負担金を充てる。今年度は県380万円、市町が計120万円の計500万円。
 瀬戸内海は閉鎖的な水域で、ごみが海底に堆積しやすく、国の推計では瀬戸内海全体の堆積ごみは1万3千トン以上とされている。昨年度に漁協、市、県の3者で実施した回収・処理モデル事業で、備讃瀬戸海域での堆積ごみは缶33・8%、ペットボトル28・9%など、燧灘(ひうちなだ)東部海域でポリ袋43・8%、缶28・6%などだった。
 
 
陸域・海域一体となった海ごみ対策がスタートします!
~ 香川県海ごみ対策推進協議会 設立 ~
香川県では、「豊かな海」を目指して、香川県方式の海底堆積ごみ回収・処理システムの
構築など具体的な協働事業に取り組むため、既存の協議会を再編して、内陸部の市町も加
わり、新たに「香川県海ごみ対策推進協議会」を5 月24 日(金)に設立し、海域・陸域一
体となった海ごみ対策を推進します。
香川県海ごみ対策推進協議会とは?
【設立の目的】
私たちが暮らす瀬戸内海を「豊かな海」として保全・再生するにあたり、山・川・里
(まち)・海のつながりの中で、行政・県民・関係者が連携して海域・陸域一体となった
海ごみ対策を推進するために、設立するものです。
【協議会の取組み】
協議会では、海底堆積ごみ回収・処理システムの構築や、取組みを評価するためのモ
ニタリング調査、海ごみ発生抑制対策に係る連絡調整など、具体的な取組みを連携・協
働して実施します。取組みに必要な経費は、県と市町が負担します。
【構成団体等】(下記23団体等)
国 :国土交通省四国地方整備局、第六管区海上保安本部高松海上保安部、環境省中
国四国地方環境事務所
県 :香川県
市町:高松市、丸亀市、坂出市、善通寺市、観音寺市、さぬき市、東かがわ市、三豊
市、土庄町、小豆島町、三木町、直島町、宇多津町、綾川町、琴平町、多度津
町、まんのう町
民間:香川県漁業協同組合連合会、香川県環境保全公社
「第1回香川県海ごみ対策推進協議会」の開催
【日時】平成25 年5月24 日(金)午後3時00分~4時30分
【場所】香川県社会福祉総合センター 7階 第1中会議室
【議題】① 香川県海ごみ対策推進協議会の設置について
② 平成24 年度三者協働海底堆積ごみ回収・処理事業について
③ 海底堆積ごみ回収・処理システムについて
④ その他
 
 
 

□海ごみとは

かつて、「多島美」、「白砂青松」、「豊饒の海」などの言葉で形容されるほど、美しく豊かな海であった瀬戸内海は、高度経済成長以降のライフスタイルの変化に伴う大量生産、大量消費・大量廃棄により、現在、海ごみという深刻な環境問題に直面しています。
海ごみの多くは、ペットボトルやビニール袋、弁当ガラなどのプラスチック類、空き缶、空き瓶などの陸上生活由来の人工ごみであり、これらは、不法投棄や河川からの流入により、海岸・海面・海底に漂着・漂流・堆積し、その状態から海岸漂着物、漂流ごみ、海底堆積ごみに分類されます。
このうち海底堆積ごみは、瀬戸内海に13,000トン以上も堆積していると推定されており、漁業操業に支障をきたし、生態系にも悪影響を及ぼします。

□海底堆積ごみ回収・処理の問題点

多くの問題をかかえる海底堆積ごみですが、現状では回収・処理が進んでおらず、その原因としては以下の3点が挙げられます。

①排出者の特定が困難

ごみ処理の責任は本来排出者にありますが、海ごみについては排出者の特定が困難であり、その処理責任者が特定できません。

②回収が困難

海底にあるため、回収手段が限られており(底びき網漁業等による回収)、被害を直接受ける漁業者が一部自主的に回収している現状です。

③回収後の処理が困難

回収してきたペットボトルやビニール等の海底堆積ごみの処理は、付着した塩分等の理由により、リサイクルができないなどの問題があります。

□現在までの海ごみ問題への取り組み

平成21年に、国は「海岸漂着物処理推進法」を制定し、政府は海岸漂着物対策に対して必要な財政上の措置を講じなければならないということが明記され、これに伴い、国は平成21年に地域グリーンニューディール基金により、海岸漂着物等の回収・処理等に対する自治体等への財政的措置を講じました。本県水産課においても、当該基金を活用し、平成22年~平成23年度で県下6漁協において、「海岸漂着物等の発生抑制に係る海底ごみ対策事業」を実施し、海底ごみ調査研究・普及啓発を行いました。

□海岸漂着物等の発生抑制に係る海底ごみ対策事業 パンフレット

○平成22年度実施

○平成23年度実施

□今後の取り組み

平成21年に制定された「海岸漂着物処理推進法」では、海岸漂着物等については、海岸管理者が回収処理するということが明記されましたが、漂流ごみ、海底堆積ごみについては明確な処理責任は未だ国から示されていません。
そのため県では、被害を最も受けている漁業者、そして瀬戸内海の漁場環境保全のため、平成24年度に様々な海底堆積ごみ対策を行っています。

①三者協働海底ごみ回収・処理事業

漁業者団体、市町、県が協働して漁場環境の改善を図るため、漁場堆積ごみを回収処理していく活動を進めていくとともに、その状況の把握や一般県民への周知などに取り組んでいます。

②漁場堆積ごみ調査・回収モデル事業

漁場堆積ごみにより環境が悪化した海域において、回収処理を行う市町などに対して補助を行っています。

□県民の皆様へのお願い

瀬戸内海は閉鎖的な海ですので、ごみを捨てれば誰かが回収しない限り、そのまま海の中を滞留します。美しい瀬戸内海を未来へ繋げていくため、以下のことに是非ご協力ください。

【海ごみの発生を抑制するには】

  • ごみをポイ捨てしないでください
  • 落ちているごみを見つけたら、ごみ箱に入れてください
  • 不法投棄はやめましょう
 
 

Viewing all articles
Browse latest Browse all 2268

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>