先日、南京大虐殺肯定派とみられる方からブログの紹介があったので、拝見させていただきました。見たところ、事件があったとする根拠は何も示されていないようでした。残念ながら私が以前にあげた科学的検証とは次元が違い、根拠なくあったとはじめから決め付けているだけで、専ら否定派の発言の揚げ足をとって攻撃する内容でした。その中で、以下のような文章を見つけました。 |
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1;日中戦争そのものが目的不明、何のために中国の領土に攻め入る必要があるのか、何のために命をかけなければならない戦争だったのか不明だったということ。
2;しかし戦争に異議を唱える道が、既に閉ざされていたこと(1937年時点では、既に軍部の政治支配が既成事実化していたし、厳しい思想統制も行われていた)
3;加えて、上海での中華民国軍との激しい戦闘に放り込まれ(上海事変)、終わってやっと日本に帰れると思ったのに、さらに300キロ奥地の南京まで進軍させられたことにより、兵士たちの心の荒廃が起こった。
目的不明の戦争に駆り出され、そういう政治に異議を唱えられず、しかも激しい戦闘にさらされ疲弊する、本当は「なんでこんな戦争しなければいけないのだ」という衝動を爆発させたいところが、そちらの道は閉ざされている。そんな中で倫理が麻痺し、盗賊・山賊のような存在と化してしまった…という仮説を考えています。
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■向井・野田両少尉の辞世
1,2について。正直な話、目が点になりました。そのブログは南京虐殺専門ブログにもかかわらず、日中戦争の目的すら不明なのだそうです。それくらい調べればすぐにわかるはずなのに、それもせず専門ブログまで作っている人がいる。残念ながら、これが日本の現状なのでしょう。これが歴史についてあまり興味がない人や勉強したことがない人の発言なら仕方ありません。しかし歴史に興味をもって専門ブログを作るほどの人でも、中国のいうがままというスタンスの人は、基本的なことすらさっぱり調べていないという現状を知り、改めて衝撃を受けました。調べもせず安易に南京虐殺を肯定しないで欲しいと思いました。 |
歴史をかなり勉強なさって、そんな話とっくに知っていると思っているファンの方にはまことに恐縮ですが、やはり歴史初心者向けの記事を今後も増産させていく必要があると強く感じました。 |
支那事変(日中戦争)がなぜ起こったのかを簡単に説明します。よく、日本が中国を侵略したという人がいますが、それは何を根拠に言っているのでしょうか。そこを聞いてみると、支那大陸に日本軍がいたと、ただそれだけの理由のようです。しかし、残念ながらそれだけでは侵略の理由にはなりません。 |
そういう人は、自衛隊のイラク派遣も侵略だというのでしょうか?イラクの人から感謝され、前代未聞の「自衛隊は帰らないでデモ」が起きたというのに? |
また、現在、米軍も日本を含め世界各国に駐留していますが、それをもって侵略だと言っているのと同じになります。世界のどの国でも、米軍は条約によって駐留を許されているのであり、相手国の承諾なしに軍隊を派遣しているわけではありません。 |
では支那事変当時、支那大陸にいた日本軍はどうかというと、もちろん、これも講和条約によって合法的に駐留していたものです。 |
駐留の理由は、当時の支那は内戦状態でたいへん治安が悪く、しばしば日本の民間人が虐殺など被害を受けていたため、民間人を守るためやむを得ず駐留していたのです。支那は無政府状態で警察が機能していない状態ですから、本国の軍隊が治安維持するしかなく、このような駐留は国際常識であり、同じ理由で欧米列強も支那に軍隊を派遣していました。 |
そうして合法的に駐留している軍隊に、攻撃を仕掛けたらどうなるでしょう。在日米軍に攻撃を仕掛けたらどうなるか想像してみてください。当然戦争になるし、悪いのは米軍に攻撃を仕掛けた方です。米軍が気に入らなければ選挙によって政治家を選び、条約を解消すればいいのです。 |
当時、日本軍は合法的に治安維持のために駐留していました。しかし民族差別的な抗日ゲリラなどの違法なテロ集団が、次々と日本人に襲い掛かったのです。そうなれば日本軍も反撃しないわけにはいきません。中でもその残虐さで有名なのが、1937年の通州虐殺事件です。日本人ではとうてい考えられない、鬼畜のごとき無差別民間人大量虐殺事件です。それでも日本は戦争にならないよう努力していましたが、あまりに繰り返される対日挑発と虐殺のため、日本はずるずると戦争にひきずりこまれていったのです。 |
以上が、支那事変の概略です。普通の思考力のある方なら、日本の侵略どころか、むしろ日本が被害者であることがわかると思います。 |
事実、当時の松岡洋右外相は、満州事変後の国際連盟での演説で、「日本はむしろ被害者だ」と述べており、これが当時の常識的意見でした。敗戦により、すべて日本が悪かったとする東京裁判史観が植付けられ、常識はすっかり変えられてしまったのです。今一度、理性をもって歴史を見つめなおすべきではないでしょうか。 |
3について。事件の起こった理由の仮説が、倫理が麻痺したと書いていますが、大変だったのは何も中国大陸だけの話ではなく、東南アジア諸国に進軍した日本軍はみな風土も文化も言語も違う未開の異国の地で、生死を賭け大変な思いをしています。 |
にもかかわらず東南アジアでは、日本人は「アジアの国の誰にでも自分のことのように一生懸命つくしてくれた」(ノンチック談)と評価されているのに、支那大陸では別人のように残虐なことをやっていたなんて理屈に合わないでしょう。もし虐殺があったと仮説を立てるのであれば、せめて中国と他のアジア諸国との日本軍兵士の心理の違いを説明できなければはじまりません。 |
さらに、過去日本の歴史において戦国時代でさえ、無意味、無差別の民衆の大量虐殺などありませんでした。つまり日本にはそもそも虐殺という文化がないのです。にもかかわらず南京虐殺があったとすれば、その時だけ、突然変異のように虐殺事件が登場したことになります。その不自然さをどう説明するのでしょうか?しかも、南京攻略戦の総司令官は、「聖将」とまで言われた松井石根だったにもかかわらずです。これを論理的に説明した肯定派は見たことがありません。仮説を立てるのなら、せめてそれくらいはしっかり説明できなければ、とうてい科学的に反論している虐殺否定派を納得させることはできないでしょう。 |
また、大量虐殺があったとしたら否定説があること自体、異常です。東京大空襲がなかったとか、原爆投下は嘘だとか、そんな学説はとんと聞いたこともありません。当然です。大虐殺があれば、必ず証拠がのこりますから、否定説なんて存在しようもないのです。にもかかわらず南京大虐殺などなかったという説が有力に唱えられている現実は、どう説明するのでしょうか。これこそ証拠がまったくないという証明です。それでも証拠がなくてもあったと言いいたいのなら、少なくとも、この事件の他の虐殺事件との違いを論理的に証明しなければなりません。しかしそれについて説明した人は見たことはありません。 |
そういった諸々の矛盾点を説明できなければ、ただの妄説にすぎません。しかし残念ながら、説明できた肯定派は存在しないのです。このように矛盾点を突かれて説明に困ると、肯定派はあわてて「東南アジアでも虐殺したに違いない」と言って歴史歪曲までして辻褄をあわせようとします。その結果、中国や欧米は喜ぶかもしれませんが、ノンチックさんなど誠実な東南アジアの人々を怒らせるのです。さらに、不必要な賠償により日本の国益を大きく損ねることになります。 |
この事件の否定論理は数限りなくありますが、以前に私が記事にした程度のことですら、ひとつも反論できないのが現在の南京虐殺肯定派です。彼らの根拠は、「中国がそう言っているから」というものらしいですが、中国では日本と違って嘘を恥とせず、「騙の文化」があることをまず知らなくてはなりません。(黄文雄談)自国の利益になるための嘘など日常的なことなのです。それでもそんなに証言を重視するのなら、なかったと主張している人の証言も重視して欲しいと思います。そこで、百人斬りの濡れ衣を着せられ処刑された両少尉の辞世を紹介したいと思います。 |
日本人の美徳として、死を覚悟して後世に禍根を残すまいと考えるなら、本当にやったならやったと白状し謝罪するはずです。彼らは、両国の友好を願いつつ天地神明に誓って「南京虐殺はなかった」と申しております。さらにこの辞世で感銘を受けたのは、濡れ衣で殺されようとしている直前においても、中国を恨むどころか、日中親善、世界平和を願っているところです。これほどの道徳をもった人が、今の時代にどれほどいるでしょうか。 |
死を目前にした道徳の高い日本人を信じるのか、反日全体主義国家の言うことを信じるのか、あとは皆様の良心に従って考えてみるとよいと思います。 |