放射性廃棄物 最終処分場「国が責任」 候補地提示へ転換
2013.12.18 13:40(1/2ページ)
原発の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物の最終処分場の候補地選定で、政府が前面に立つ。17日に首相官邸で開いた「最終処分関係閣僚会議」の初会合で、選定方法を自治体が応募する従来方式から国が候補地を示す方式に切り替えることを正式に決めた。「核のゴミ」の処理に国が責任を持つ姿勢を明確に示すことで、原発の活用に対し国民の理解を求める狙いがある。
「問題を将来世代に先送りせず、関係行政機関が連携して積極的に推進する」。菅義偉官房長官は同日の初会合で、国主導で候補地の選定に取り組む考えを強調した。
新しい方式では、政府が科学的な知見に基づき、断層や地下水による影響で放射性廃棄物が漏洩(ろうえい)する懸念が長期間にわたり少ない地域を選定して提示。その上で、地元住民の理解を得るための説明会を開催し、複数地域に地質などの調査を申し入れる。地元の了解があれば、調査を進めて処分場の建設地を決める仕組みだ。
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平成25年12月26日
対策地域内廃棄物処理計画の改定について(お知らせ)
環境省は、「福島県の災害廃棄物等の処理進捗状況についての総点検」(平成25年9月10日環境省公表)を踏まえ、放射性物質汚染対処特措法第14条第1項に基づき対策地域内廃棄物処理計画を改定し、公表いたしましたので、お知らせいたします。
1.はじめに
平成二十三年三月十一日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境の汚染への対処に関する特別措置法(平成23年法律第110号。以下「特措法」という。)第13条第1項において、国は、対策地域内廃棄物の適正な処理を行うため、対策地域内廃棄物の処理に関する計画(以下「対策地域内廃棄物処理計画」という。)を定めなければならないとされており、平成24年6月11日に策定いたしました。
今般、「福島県の災害廃棄物等の処理進捗状況についての総点検」(平成25年9月10日環境省公表)を踏まえ、関係地方公共団体への意見聴取等の手続を経て、特措法第14条第1項に基づき、対策地域内廃棄物処理計画を別添のとおり改定しましたので、お知らせいたします。
2.改定概要
- ○
- 対象市町村について、双葉町を加えた11市町村とする。
- ○
- 対策地域内における災害廃棄物等(帰還困難区域を含まない)の推定量として、当初想定できなかった家の片付けごみ、災害廃棄物処理の一環としての被災家屋の解体により発生する廃棄物を追加するとともに、処理の実績等を踏まえて精査を行った結果、11市町村合計で約80万2千トンと推定した。
- ○
- 優先目標としている帰還の妨げとなる廃棄物の仮置場への搬入完了目標については、南相馬市、大熊町、楢葉町及び川内村の4市町村については平成25年度(南相馬市は一部平成26年度)、双葉町、飯舘村、川俣町及び葛尾村の4町村については平成26年度、浪江町及び富岡町の2町については平成27年度(家の片付けごみは平成26年度)とする(田村市については、仮置場を設置せずに処理)。
- ○
- 災害廃棄物等の処理の完了については、その量や発生の時期、処理施設の立地場所の確保の状況等を踏まえて、各市町村と随時調整を行いつつ、処理のスケジュールを設定する。
- ※
- 処理計画では、避難指示解除準備区域及び居住制限区域を対象。帰還困難区域については、廃棄物処理に従事する作業者の安全確保等の点に鑑み、これらの地域における今後の線量低減の見通しを見極めつつ、処理方針について検討。
(参考)対策地域内廃棄物処理計画に定める事項
- ・
- 対策地域内廃棄物の量及び処理量の見込み
- ・
- 対策地域内廃棄物処理計画の目標
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- 対策地域内廃棄物処理計画の目標を達成するために必要な措置に関する基本的事項
- ・
- その他対策地域内廃棄物の適正な処理に関し必要な事項
添付資料
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対策地域内廃棄物処理計画を改定 |
環境省は、平成25年12月26日、放射性物質汚染対処特措法第14条第1項に基づき改定した対策地域内廃棄物処理計画を公表した。 今回の改定は、先に実施した「福島県の災害廃棄物等の処理進捗状況についての総点検」において平成26年3月末までの処理を目指すとした目標の達成は困難な状況であることから、新たな目標等を設定している。 改定概要は、対象市町村を双葉町を加えた11市町村とするとともに、対策地域内における災害廃棄物等(帰還困難区域を含まない)の推定量として、当初想定できなかった家の片付けごみ、災害廃棄物処理の一環としての被災家屋の解体により発生する廃棄物を追加するとともに、処理の実績等を踏まえて精査を行った結果、11市町村合計で約80万2千トンと推定。優先目標としている帰還の妨げとなる廃棄物の仮置場への搬入完了目標については、南相馬市、大熊町、楢葉町及び川内村の4市町村については平成25年度(南相馬市は一部平成26年度)、双葉町、飯舘村、川俣町及び葛尾村の4町村については平成26年度、浪江町及び富岡町の2町については平成27年度(家の片付けごみは平成26年度)としている(田村市については、仮置場を設置せずに処理)。【環境省】 |