「南京大虐殺」展示撤去へ ニセ写真、歪曲相次ぎ… ピースおおさか
大阪府と大阪市が出資する財団法人「大阪国際平和センター」(ピースおおさか、大阪市中央区)で、日中戦争中に旧日本軍が行ったとされ、信憑(しんぴょう)性をめぐって議論が分かれる「南京大虐殺」に関する展示が撤去される見込みであることが18日、分かった。25日から始まる府の9月議会で基本設計案(中間報告)が報告され、戦後70年となる平成27年度までのリニューアルを目指す。自虐的な「偏向展示」で知られた同施設は、ようやく正常化に向けて舵を切る。
中国人の生首…無関係写真、真偽不明の資料
現在の展示は、展示室A「大阪空襲と人々の生活」、展示室B「15年戦争(満州事変から第2次世界大戦まで)」、展示室C「平和の希求」の3部構成で、展示室Bには、旧日本軍の南京攻略後に見つかった中国人の生首とされる写真など「南京大虐殺」のコーナーがある。
同施設の戦争資料をめぐっては、これまでにも旧日本軍による虐殺現場と説明した出所不明のニセ写真の展示など誤用や歪曲(わいきょく)が指摘され、撤去や修正を繰り返した。2年前にも、朝鮮人労働者の「強制連行」や虐殺・虐待などの解説文と並べて展示した写真4枚が、全く無関係のものだったことが分かり、撤去を余儀なくされた。
こうしたずさん展示の背景に、ゆがんだ歴史観に基づく「偏狭なイデオロギー」を指摘する声は根強い。先の大戦をめぐる評価や、「南京大虐殺」「強制連行」などの事案の真偽について、多様な見方を示さずに日本をことさら糾弾する立場に立つ自虐史観だ。