枯れ葉剤:北谷町調査へ ハンビー周辺本年度内に /沖縄
【北谷】猛毒ダイオキシンを含む枯れ葉剤を米軍が復帰前に北谷町内に埋めたとする退役米軍人の証言を受け、同町は年度内にハンビー地区周辺の環境調査を実施する。14日の町議会に調査費100万円を計上し、全会一致で可決した。同問題を受けた自治体の環境調査は初の事例。
北谷町は調査地点や手法などについて、県と相談しながら決める予定。これまでに確認されている、枯れ葉剤入りのドラム缶数十本が埋却されたとする証言だけでは、具体的な場所を特定できないとして調査地点は検討中。調査は3地点で行い、専門の分析機関に依頼する。
北谷町は米国在住の退役軍人が枯れ葉剤の埋却を証言したことが8月に明らかになって以降、政府に事実関係の確認を求めている。一方、政府は「米国からは、枯れ葉剤が沖縄に持ち込まれたことを示す資料はないとの回答を受けている」とした上で、「新たな事実関係があれば調査を検討する」としている。
北谷町は環境調査について「本来は国が行うべきことという立場は変わらない」としながらも「証言があって以降、町民が不安を抱いている。環境調査を行い、町民の不安を払拭(ふっしょく)したい」と説明した。
(琉球新報)