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[転載]政どこへ-被災地は問う住宅再建 /支援策 なおも格差~何を持って「防災集団移転促進事業」の対象地域の基準としてるのか・・?「道1本を堺」に運命。

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住宅再建制度による支援格差をどう埋めるか・・・・。

国の「防災集団移転促進事業」制度のあり方が問われています。

これまで、被災自治体は津波襲来地域には対して、国に何度も財政支援を求めてきた経緯があります。

しかし、国は「個人資産の形成につながる」とはね返され続けたのです。

それが衆院選の公示を前に、政府は態度を一転しました。

被災各県に配分する「震災復興特別交付税の増額」を閣議決定した

のです。

被災市町は独自支援の拡充などに充てられると期待するが、予算措置はこれから。

今度の選挙でまた、政権が変わればどう進むのか、不透明感は増すばかりです。
被災民の多くの想いは
「政治には期待をこれまで何度も裏切られてきました。期待はしたいが、どこまで信じていいものか」と戸惑うばかりで、逆に不安が増しているのです。

では、選挙がなかったら震災復興特別交付税の増額をやらなかったのでしょうか・・?
出来るのなら、何故もっと早く出来なかったのだろうか・・?
ただし、「震災復興特別交付税の増額」であって、その裁量は被災自治体に任されています。
被災地にとっては、このことについては良かったことですが・・。
何か、釈然としない想いは残ります。やり方が、いやらしいのです。露骨なんです。
やはり、政治家は選挙目当て行動してるのが、端的に分かりますね。

 国の「防災集団移転促進事業」の対象外となれば被災自治体の多くは、独自の支援策を打ち出さざるえないと思いますが、これも財源が不足していて、どうしても格差は出るとおもわれます。
選挙前になって出した、「震災復興特別交付税の増額」では、賄えない財源です。

さて、ホントは政治家に知って欲しいのですが・・・。
そこまで届かなくても、せめてこの被災者のブログを見てくださるかただけでも・・、。是非、知って欲しいのです。
以下、画像を含めてよくご覧ください。如何に国家のやってる事が、お粗末か分かりますから・・。

国の制度は同じ津波襲来地域でも、道1本が堺で、「災害危険区域外」となれば、集団移転の対象外」となり、対象者と対象外では、雲泥の差が生じてきます。

例えば、下の図、これは仙台の例ですが・・。
ピンクのところ、は国の「防災集団移転促進事業」の対象地域。
    ここには、家など建築物は建てられない。なので、集団移転しないとい     けない地域です。
ブルーのところは、移転対象外の浸水区域となります。
    (※ 移転しなくてもいいが、
集団移転に比べ、住宅の再建費用の自己     負担は格段に重くなるのです。

 そして、ブルーの背後にある地域は、津波がギリギリ襲来しなかった区域。

これは、現地に来れば、絶対におかしいと思うはずです。
どうして、こんなおかしな制度があるのか・・・・?まるで、不思議で仕方がない・・。
どちらも、明らかに津波が襲来して土地である。
ここで、大きな支援の違いが出てきて、隣どうしであっても、大きな支援格差が生じている。
はい、↓↓の写真をご覧ください。
この道を堺に、左は
「防災集団移転促進事業」の対象地域。右は家は残っていますが、1階までは浸水したためブルーシートがかけられています。しかし、この右の地域は移転対象外の浸水区域となっているのです。

僕の、家も1階は、津波浸水しています。
幸い、柱などは折れなかったので、3.11直後に真水で何度も洗い、大工さんに応急的な手を加えて、今はここで生活していますが・・。
ここも、「移転対象外の浸水区域」という事になっていて、制度は使えません。
まあ、今では一番海に近い家になってしまいましたが・・。家を新築しようとも思っていませんし・・。
だから、津波の時は逃げるしかありませんねー。
↓↓津波襲来後の自分の家の様子はこんなかんじでした。
イメージ 1

イメージ 2
イメージ 3














↓↓3.11直後の家の周りの瓦礫の片付け作業です。
重機を借りて来て、行いました。黒い津波の泥の上に雪が降って、ゴテゴテして大変でしたねー。
津波の泥は、ホントに始末が悪いですね。今でも、ソチコチから出てきます。
倉庫の外の外壁を見れば、泥の跡があり、ここまで津波が来たのが分かります。
これでも、「災害危険区域」とはなりません。

イメージ 4





イメージ 5                                                                                          イメージ 6イメージ 7









↓↓僕の家は、地盤よりも1.5mほど高く土を盛ってありました。
家の前の人達は完全に一階は津波に浸かったのです。しかし、ここも
「災害危険区域」とはなりません。
イメージ 8

まあ、近所は洗い流して、大工さんが本格的に来て、改修しています。
このまま、ここに住んでるのでいいのですが・・。

   
僕が疑問なのは、何を持って
「防災集団移転促進事業」の対象地域の基準としてるのか・・?

同じ、津波襲来地域でも「道1本を堺」に運命はわかれます。
元は隣同士であった被災者に、大きな大きな、支援の格差が生じるのです。

被災者にしてみれば、どちらも津波が実際に襲来した地域なのです。
何故、あの道1本で、こんな違いがでてくるのでしょうか・・・?


国の被災者支援制度は
これまで大災害の度に改められてきた経緯があります。
阪神大震災を契機に住民運動で生活再建支援金の原型が整ったのは、その一例でしょう。
僕がいうのも変ですが・・。東北人は、「物言わぬ、おとなしい人が多く、我慢強い」とよく言われます。
阪神大震災のように「被災者の住民運動」が何故おきないのか不思議ですが、時間が経過してるのと、
高齢者が多い為でしょうか・・?
まあ、見てるとそんな余裕がある人などいません。今をいきるのに精一杯なのです。

だから、「今回、政治はどれだけ創造性を発揮しているだろうか?」となるのです。

新聞記事の中の男性は言ってるように。
「前例のない災害だからこそ、大胆な政治判断がほしい。この選挙で各党がうたう『被災地重視』『復興第一』が、お題目に終わらなければいいのだが…」

まあ、政治にも半信半疑なのです。このとおり、なんですよ。

恐らく、今度の選挙で政権は変わると予想されます。
僕が一番危惧してるのは、これまで積み上げて来たモノが、ダメになったり、後退するようだと困るのです。

次期政権には、選挙を終えたら、「ノーサイド」となって、「オールジャパン」で、復興に当たって欲しい・・。
そう願いたいものですが・・・・。理想論ですよね。
なかなか今度は、第3極とかなんとか
出てき、政局論争にまた陥らなけばいいのですが・・。

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政どこへ-被災地は問う 住宅再建 /支援策 なおも格差
河北新報  2012年12月09日日曜日
更地が広がる石巻市三ツ股周辺。現地再建が可能な地域でも、まちづくりはこれからだ
 石巻工業港近くの更地に建物がまだらに残る。1日に集団移転の対象となる災害危険区域を指定した石巻市。津波被害が大きかった釜・大街道地区では、東西を横切るように整備される高盛り土道路を境に、海側だけが災害危険区域となった。
 集団移転の対象外となった主婦佐藤みつ子さん(63)は自宅の現地再建が可能になっても「あの津波を見た以上、もうここには住めない」と言う。近く自宅の解体を申請するつもりだ。
 今は仮設住宅暮らし。自分で宅地を探し、自宅の再建を目指す。集団移転に比べ、再建費用の自己負担は格段に重い。
 東日本大震災の日、自宅近くの県営住宅の3階に逃れた。目の前を近所の家々が流されていく。自宅も1階が水没。板金店を営んでいた夫の仕事道具や車も失った。店は廃業の予定。この先は、年金頼りの生活になる。
 集団移転による住宅再建には、土地の買い取りや借入金の利子補給などの支援があるのに対し、佐藤さんら対象外の被災者には一律支給される生活再建支援金の加算金がある程度だ。

 制度による支援格差をどう埋めるか。自治体の多くは、独自の支援策を打ち出した。石巻市も11月、住宅再建時の借入金に最大60万円を利子補給する支援策をようやく決めたが、支援の水準は他の自治体を下回る。想定する対象は約8000世帯に上り、自前の財源では限界がある。
 市は国に財政支援を求めてきたが、「個人資産の形成につながる」とはね返され続けた。
 それが衆院選の公示を前に、政府は態度を一転。被災各県に配分する震災復興特別交付税の増額を閣議決定した。
 被災市町は独自支援の拡充などに充てられると期待するが、予算措置はこれから。政権が変わればどう進むのか、不透明感は拭えない。
 佐藤さんは「政治には期待を何度も裏切られてきた。期待はしたいが、どこまで信じていいものか」と戸惑う。

 戦後最悪の被害となった震災を機に、国は支援制度を拡充したが、被災地の実情に十分対応できているとは言えない。
 「利子補給を上限いっぱい使うとすれば、融資額は5000万円に上る計算だ。住宅再建でそんなに借りられる人は少ない。恩恵は額面ほど感じない」と話すのは、集団移転に参加する仙台市若林区の男性会社員(58)。
 流された自宅のローンが2400万円残る。扶養家族が多いため親子ローンで自宅を新築する考えだが、第1希望だった津波被害のなかった地区への移転は諦めた。
 第1希望の地区の地価は地元の5、6倍。市の支援で借地料が一定期間免除されるとはいえ、将来の負担を考え、安い浸水域の土地を選ばざるを得なかった。
 国の被災者支援の制度は大災害の度に改められてきた。阪神大震災を契機に住民運動で生活再建支援金の原型が整ったのは、その一例だ。今回、政治はどれだけ創造性を発揮しているだろうか。
 男性は言う。「前例のない災害だからこそ、大胆な政治判断がほしい。この選挙で各党がうたう『被災地重視』『復興第一』が、お題目に終わらなければいいのだが…」
(亀山貴裕)

転載元: 山と土と樹を好きな漁師


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