中国でのCd 地域汚染の全容についてはなお今後の調査に待たねばならない
が、そのうち江西省大余地区と浙江省温州地区については比較的詳細な報告が
ある。
が、そのうち江西省大余地区と浙江省温州地区については比較的詳細な報告が
ある。
前者ではタングステン鉱山と精練所の操業に由来して河川水(飲料水お
よび灌漑用水として使用)が汚染され、住民の曝露が発生した。汚染地域住民
の食事由来のCd 摂取量は男子313 μg/日、女子299 μg/日(対照地域男子63.9
μg/日、女子61.5 μg/日)、汚染地域住民431 例のCd-U は11.3 μg/g cr(幾
何平均値)であったという。
よび灌漑用水として使用)が汚染され、住民の曝露が発生した。汚染地域住民
の食事由来のCd 摂取量は男子313 μg/日、女子299 μg/日(対照地域男子63.9
μg/日、女子61.5 μg/日)、汚染地域住民431 例のCd-U は11.3 μg/g cr(幾
何平均値)であったという。
また後者は灌漑用の河川水が鉛・亜鉛精練所の操
業によって汚染されたためとされており、精錬所周辺の高度汚染地域、12km
離れた中等度汚染地域の住民のCd-U 濃度(幾何平均値)はそれぞれ10.7 μg/l、
1.6 μg/l で対照地域の0.4 μg/l に比して、またβ2-MG-U(幾何平均値)は531
μg/g cr、159 μg/g cr で対照地域の130 μg/g cr に比して、高度汚染地域
の値は高値であった。(樊ほか、2000)
業によって汚染されたためとされており、精錬所周辺の高度汚染地域、12km
離れた中等度汚染地域の住民のCd-U 濃度(幾何平均値)はそれぞれ10.7 μg/l、
1.6 μg/l で対照地域の0.4 μg/l に比して、またβ2-MG-U(幾何平均値)は531
μg/g cr、159 μg/g cr で対照地域の130 μg/g cr に比して、高度汚染地域
の値は高値であった。(樊ほか、2000)
資料 1-5: カドミウム疫学調査一覧 [PDF]
www.fsc.go.jp/fsciis/attachedFile/download?retrievalId...共有
(1990,. 1995). 中国江西省大余地区におけるタ. ングステン鉱石処理施設からの. 排水による灌漑用水汚染事例の. 研究. 中国江西省大余地区. に25年以上居住して. いると推定される住. 民. 433. 米中カドミウム濃度、. 尿中カドミウム濃度、. 血中カドミウム濃度 ...
(1990,. 1995). 中国江西省大余地区におけるタ. ングステン鉱石処理施設からの. 排水による灌漑用水汚染事例の. 研究. 中国江西省大余地区. に25年以上居住して. いると推定される住. 民. 433. 米中カドミウム濃度、. 尿中カドミウム濃度、. 血中カドミウム濃度 ...
中国汚染米分布図(不完全分布図)(財新網よりスクリーンショット) |
中国産米、1割がカドミウム汚染 しかし流通は「自由」=中国誌調査
【大紀元日本2月16日】 広西チワン族自治区桂林市の思的村に住む84歳の李文驤さんは、ペンキが剥げてまだらになったテーブルの下から米袋を引っ張り出した。純白でつやつやとした透明感があり、粒もふっくらしているこの米。一見しただけでは、どこに問題があるか見当もつかない。 だが、この米には基準値を超えるカドミウムが含まれている。現地の人々はこのような米を「カドミウム米」と呼んでいる。14日出版の中国誌「新世紀週刊」は、中国国内で流通している国産米の約1割が、このような「カドミウム米」であるという深刻な状況を取り上げている。 村を襲った奇病 李文驤さんは、20数年もの間、普通に歩くことができない。「ほんの100メートルほど歩くだけで、脚とすねが痛くてたまらなくなる」と話す李さんは、自分の奇病とカドミウム米に何か関係があるのではないかと考えている。 医師もはっきりと病名を告げることができなかったので、李さんは自分の症状に「軟足病」という名前をつけた。李さんによれば、思的村には同様の症状をもつ村民が十数人いるという。 同じ村に住む71歳の秦桂秀さんも4、5年前から足に力が入らなくなったばかりか、歩くたびに足が痛み、また腰痛にも悩まされている。秦さんによれば、このような村民は十数人どころか50人はいるという。 また、80年代の初め頃、別の村から思的村に嫁いだある女性は、当時から、この村で生まれる子供は「骨が柔らかい」との噂があったと証言する。 カドミウムに汚染された米 1986年に思的村の土壌調査が行われた。調査当時、同村の土壌のカドミウム含有量は国の基準値の26倍である7.79mg/kgに達していた。また、同じ年に実施された別の調査によると、同村で収穫された水稲のうち、早稲(わせ)には基準値の3倍の0.6mg/kg、晩稲(おくて)には基準値の5倍を超える1.005mg/kgのカドミウムが含有されていたという。 カドミウムは自然界の鉱物の中に存在する重金属の一種で、人体に進入すると、何年もたってから「骨痛」や「骨軟化」などの症状が現れ、ひどくなると「イタイイタイ病」に至る。 この点については、すでに国内の複数の土壌学者が、論文や公開講義において、思的村の少なからぬ村民に「イタイイタイ病」の初期症状が見られるとともに、この村で「殻の柔らかい卵」や「骨軟化症の子牛」が生まれていることに言及している。 思的村の水田の水源となっている思的河の上流には、鉛と亜鉛の採掘鉱がある。1950年代から採掘が始まったが、カドミウムを含む廃水はそのまま思的河に流されたため、灌漑用水として水田に流入することになった。汚染された土地は、村周辺の330ヘクタール以上に及んだ。当時の廃水に含まれるカドミウムは、灌漑用水の基準値の194倍に達するとの研究結果も発表されている。専門家は、土壌が一度カドミウムに汚染されると、産出する農作物に含まれるカドミウム量は、長年経過しても減少しないと説明する。 思的村は氷山の一角 思的村から約2000キロ離れた湖南省株洲市の新馬村では、2006年にカドミウム中毒で2人死亡、150人が慢性中毒となる事件が起きていた。後に同村の飲用水や地下水、土壌について調査したところ、土壌の重金属含有量が基準値をはるかに超えていたことが判明した。 当時、政府は新馬村産の米のカドミウム含有量を発表しなかったが、南京農業大学の潘根興教授とその調査グループは、事件から2年後の2008年に調査をおこない、同村産の米に国家基準の2,5倍にあたる0.53mg/kgのカドミウムが含まれているという調査結果を報告している。 潘教授は、2008年の新馬村での調査に前後して、メディアの報道等でカドミウム汚染が伝えられていた広東省大宝山地区、湖南省郴州地区、江西省大余地区などの米についてもサンプリング調査を実施した。その結果、これらの地区で産出した米も全てカドミウムに汚染されており、その量が基準値の2倍から5倍の0.4mg/kgから1.0mg/kgとなっていたことが判った。また、これらの省の市場に流通した米について、63回に及ぶ抜き取り調査を行ったところ、その6割以上がカドミウムに汚染されているという結果も得られた。 これに先立つ2007年、潘教授は全国範囲でも調査を進めていた。中国各地で市販されている91種の米についてサンプル調査した結果、その1割がカドミウム含有量の基準値を超えていたという。これは2002年に中国の農業省が行った米の安全性検査におけるカドミウム含有量と、ほぼ一致する結果となった。当時の検査結果によると、市場に流通する米の28.4%が鉛に汚染されており、次いでカドミウムによる汚染が10.3%と高い汚染率を示していた。 一方、中国科学院の陳同斌研究員の研究結果によると、中国の耕地面積を1.2億ヘクタールだとすると、重金属に汚染されている耕地は1200万ヘクタールで、そのうち、カドミウムに汚染された耕地は530万ヘクタールに上るという。 これらの土壌の汚染情報は稲作農民にはほとんど知らされていないため、数千万人にも及ぶ汚染地域の稲作農民が、自家米を食べることで、汚染の最大の被害者となっている。また中国では、汚染された土地における栽培規定がほとんどないため、思的村のような重度の汚染地域でも依然として米作が行われている。 更に恐ろしいことは、現在、米の流通は自由であるため、汚染米生産地以外の都市や地域の住民も汚染米を口にする危険に曝されていることである。流通過程における検査でカドミウム含有量の超過等が発覚し、販売が止められることは極めて稀である。 また近年では、汚染地域の農民の中には経済的に余裕のある農民も出てきており、健康についての意識も以前に比べて高まっている。それらの農民は、汚染米を自分で消費せず都市部の市場に出して、自分は安全な米を買おうとする傾向が強くなっているため、都市部の住民が重金属による健康被害に遭う危険性は日増しに高まっている、と陳研究員は指摘する。 2006年に、湖南省湘潭市で湘江の水を飲用する500人を対象に尿検査が行われた。そのうち3割の人は尿中のカドミウム量が安全値を超えており、1割は治療が必要という驚くべき結果が出た。 カドミウムだけではない 中国産米に含まれる汚染物質は、カドミウムに止まらない。中国では、日本の水俣病の原因となったメチル水銀の主な摂取ルートは、魚介類ではなく、米であるとされる。浙江大学の張俊会氏が博士論文作成のため2009年に調査したところ、浙江省台州にある9つの電子製品解体で長い歴史をもつ村の水田のうち、7つの地区の土壌からカドミウムや銅、亜鉛等による複合汚染の存在が判明した。 また、中国科学院地理科学・資源研究所の李永華氏が率いるチームが2008年に行った調査研究によれば、湖南省湘西にある鉛・亜鉛の鉱山地区から産出する米は、鉛やヒ素による汚染が深刻だという。 中国では将来、農産物の安全性の問題において、従来の農薬汚染に代わって、重金属による汚染が最も重大な問題となることは、多くの専門家が警告している。 「中国米汚染の不完全分布図」には参考例として、次のような地域が記載されており、コメの重金属汚染が全国に広がっていることを示している。 【1】カドミウム汚染米地域: 上述の広西チワン自治区陽朔県興坪鎮思的村、湖南省株州市馬家河鎮新馬村、浙江省遂昌県、四川省徳陽地区、江西省大余県タングステン鉱山区 【2】カドミウム・鉛汚染米地域:広東省韶関市の大宝山鉱区 【3】鉛・ヒ素汚染米地域:湖南省湘西自治州鳳凰県鉛・亜鉛鉱区 【4】水銀汚染米地域:貴州省銅仁市の万山特区 【5】鉛汚染米地域:遼寧省沈撫汚水灌漑区米 さて、宮靖記者は2011年1月に上記【1】に記載のある“湖南省株州市馬家河鎮新馬村”を取材した。新馬村は2006年7月に発生して、後に中国全土を揺るがせたカドミウム汚染事件が起こった土地で、最終的には2人が死亡し、村人1800人中の1100人が程度の異なるカドミウム中毒と判定されたのだった。この事件は同村内で自動車部品のクロームメッキ加工を行っていた企業“株州龍騰実業有限公司”が工場廃水を垂れ流したことで地下水が汚染され、井戸水を使用していた村人たちがカドミウム中毒にかかったものと考えられた。" 中国大米污染不完全分布図 四川陽地区 中国地質大学2008年の研究データによると,绵竹、什邡等で大米、小麦に含まれるカドミウムが基準の2~10 倍。 貴州铜仁万山特区 中科院地球化学所2010年研究データ。成人一人当たり毎日水銀49マイクログラム摂取していることに。 広西陽朔興坪鎮 多くの村民にイタイイタイ病の初期症状。 広東大宝山礦区 中山大学2010年研究データ,21種の水稲全てがカドミウム基準オーバー、さらに71%が鉛基準オーバー。 湘西鳳凰鉛亜鉛礦区 中科院地理所2008年研究データ,稲のカドミウムと砒素含有量問題が深刻。 湖南株洲馬家河鎮新馬村 米のカドミウム汚染は1キロ離れた湘江から。 遼寧李石開発区 遼寧石油化工大学2008年研究データ,水稻中の鉛含有量が基準オーバー。 浙江遂昌 浙江麗水衛生防疫站1987年研究データ,遂昌金礦附近の污染区で稲のカドミウム基準オーバー。 江西大余钨礦区 江西有色地质4隊1997年研究データ,水稻のカドミウム基準オーバー。 |