中国の工場や自動車の排ガスが原因とされるPM2.5(微小粒子状物質)や、砂漠化が一つの要因になっている黄砂が大量発生し、日本でも中国の大気汚染への関心が高まっている。だが問題はこうした大気中の汚染物質だけでなく、工場から違法に流されたカドミウムや水銀、ヒ素を含む排水による土壌汚染や地下水汚染も深刻になっている。名目国内総生産(GDP)が過去10年間で約5倍に拡大するなど高度経済成長を遂げる一方で、環境問題への配慮が足りず、その大きなツケが回ってきたかたちだ。このままでは中国での健康被害はいっそう拡大するばかりか、経済にブレーキをかける要因にもなりかねない。

中国、ヤバいのは空気だけじゃない
環境対策、経済成長に追いつかず

「記者の眼」より
タバコの副流煙のような匂いが鼻につく北京の空気。汚染は大気だけではない。鉱山や工場廃水などによる健康被害は深刻だ。環境対策は急速な経済成長に追いついていない。このままで、高齢化とともに、環境が成長を大きく阻害する要因になりかねない。[全文を読む]

PM2.5汚染に続き中国を悩ます地下水汚染
井戸を掘って工場廃水を地下に注入する汚染企業

「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」より
PM2.5汚染で、経済至上主義の名の下になおざりにされてきた環境行政に対する憤りを中国国民が募らせる中、地下水の汚染疑惑が新たに提起されている。[全文を読む]

北京PM2.5汚染の本当の原因
都市民の環境意識を含めた蓄積の結果

「中国新聞趣聞〜チャイナ・ゴシップス」より
中華圏では1年の始まりというと旧正月・春節だ。みな長期の休みをとり、一斉に故郷にもどり、大みそかに勢大に爆竹・花火を上げる。だが現地の人から聞いた話では今年の花火は例年よりはおとなし目だったそうだ。[全文を読む]

未曽有の大気汚染で空気清浄機がヒットの予感!?

未曽有の大気汚染で空気清浄機がヒットの予感!?
「山谷剛史の中国トレンド通信」より
工業化とマイカーの普及で大気汚染が進む中国。ネットでも大気汚の関連ワードが急上昇するなど、人々の関心が高まっている中、空気清浄機などの商品が1つのトレンドになるか。[全文を読む]

中国を悩ませる土壌汚染問題「毒地」
急がれる対策、信頼関係を再構築している時間はない

「青山周 中国×環境×ビジネス」より
「毒野菜」「毒ギョーザ」−−。かつて世間を賑わした毒シリーズに今、もう一つの言葉が加わりそうだ。「毒地」である。市街地から郊外へと工場移転が進行中の中国。危険物や化学物資で汚染された土壌が次々と環境被害を発生させている。[全文を読む]

注目を集め始めた中国の土壌汚染問題
汚染された工場跡地に続々と建設される住宅群

「世界鑑測 北村豊の「中国・キタムラリポート」」より
中国では1993年制定の「地下水品質基準」と95年制定の「土壌環境品質基準」が存在するのみで、いまだに土壌汚染防止に関する法律は存在せず、基本的に整備されている環境保護関連法規に空白をつくっている。[全文を読む]

中国が23年ぶりに環境保護法を改正
新政権が目指す「美しい中国」

「青山周 中国×環境×ビジネス」より
10年ぶりの政権交替で注目された中国共産党大会。そこで打ち出された新たな目標が「美しい中国」の実現である。社会主義文明建設のための5つの構成要素「五位一体」には、経済、政治、文化、社会に加えて「生態環境」が挙げられた。[全文を読む]