平成23年5月1日(日)昨日:辞任参与に反論「原発対応は場当たり的でない」。
菅直人首相は30日午前の衆院予算委員会で、放射線安全学が専門の小佐古敏荘(としそう)東大大学院教授が、菅政権の原発事故対応を批判して内閣官房参与を辞任したことについて、「専門家の間の見解の相違から辞任された。大変残念だが、決して場当たり的な対応ではない」と答弁した。
小佐古氏は原発事故への助言を求められ3月16日に参与に就任したが、4月29日に菅政権の対応を「法律や指針を軽視し、その場限りだ」として辞意を表明。特に小学校などの校庭利用で文部科学省が採用した放射線の年間被曝量20ミリシーベルトという基準を「とんでもなく高い数値。年間1ミリシーベルトで運用すべきだ」と厳しく批判した。 首相は「政府は参与の意見も踏まえた議論の結果に基づく助言で対応している」と、小佐古氏の批判はあたらないと反論した。
枝野幸男官房長官は30日の記者会見で、小佐古氏の辞表を同日受理したとしたうえで、「(小佐古氏は)明らかに誤解している。20ミリシーベルトまでの被曝を許容する基準では全くなく、20ミリを大幅に下回る見通しのもとで示している」と説明。「辞任の意向と聞き、今日の予算委終了後に総理が会うと伝えたが、突然辞表を持ってきた。慰留する状況ではなかった」とも明らかにした。
※ フィクションの中で、秀吉は「人たらし」として描かれることが多い。野心やら下心やらを抱える大嘘吐きながら、なぜか人の心を掴むのが巧みだったと云う設定だ。 菅直人氏は、決して大嘘吐きではない。政治的野心があるようにも見えない。ただ、「直人」の名の通り、極めて直情的な性格が大いに禍している。「鉄仮面」と称される岡田克也氏を上回るほどの、一種の非人情性を感じさせるキャラと云える。 曰く、「人去らし」。
5月1日は、「水俣病啓発の日」です。
◇ 水俣病啓発の日
5歳11ヶ月の女児がチッソ水俣工場付属病院小児科に入院する。1956年5月1日、チッソ附属病院から熊本県水俣市の保健所へ、「原因不明の奇病」の報告があり、これが水俣病が広く知られるきっかけとなる。この年、50人が発病し11人が死亡した。 50年目の2006年に、記念日として制定されました。
【水俣病】:新日本窒素肥料(現・チッソ)水俣工場が海に流した廃液により引き起こされた公害病。 世界的にも「ミナマタ」の名で知られ、水銀汚染による公害病の恐ろしさを世に知らしめたもの。 水俣湾は環境庁の調査により安全が確認され、現在では普通に漁が行われています。
◇ 原因究明と云う名の放置策により被害は絶望的に拡大する
1959年7月に有機水銀説が熊本大学や厚生省食品衛生調査会から出されると、チッソは「工場で使用しているのは無機水銀であり有機水銀と工場は無関係」と主張し、さらに化学工業界を巻き込んで有機水銀説に異を唱えた。これは当時、無機水銀から有機水銀の発生機序が理論的に説明されていなかったことによる。
病気の発見から約11年が経過した1967年になり、ようやくチッソ工場の反応器の環境を再現することで、無機水銀がメチル水銀に変換されることが実験的に(注記:いまだ理論的にではなかった。)証明された。しかし、排水と水俣病との因果関係が証明されない限り、工場に責任はないとする考えかたは、被害の拡散を防ぐための有効な手段をほとんど打てずに経年していくという、重大な問題を抱えることになった。結果として大量の被害者をつくりだし、地域社会はもとより、補償の増大などで企業側にとっても重篤な損害を生む元凶となった。
原因の特定が困難となった要因の一つとして、チッソ水俣工場と同じ製法でアセトアルデヒドを製造していた工場が当時国内に7ヶ所、海外に20ヶ所以上あり、水銀を未処理で排出していた場所も他に存在したにも関わらず、これほどの被害をひき起したのは水俣のみであり、かつ、終戦後になってからという事実がある。この事実が化学工業会の有機水銀起源説の反証として利用されて研究が進まず、発生メカニズムの特定を致命的に遅らせることとなった。
チッソ水俣工場では、第二次世界大戦前からアセトアルデヒドの生産を行っていたにもかかわらず、なぜ1950年過ぎから有機水銀中毒が発生したのかは、長期にわたってその原因が不明とされてきた。現在でも決定的な理論はまだない。 だが、生産量の増大ならびにチッソが1951年に行った生産方法の一部変更(助触媒)による水銀触媒のアルキル生成物の上昇が患者の大量発生になんらかの形で関係したとも考えられている。
当時の生産設備は老朽化が進んでいたが、経費削減で更新を怠ったため、廃液の流出が年々加速度的に増えつつあったことが当時の薬剤購入量から示されている。このように、この時期の生産量の急激な増大や、老朽設備運転による廃液量の増加に代表される利益至上主義による化学プラントプロセス管理の無視、助触媒の変更等が組み合わさった結果、最終的には大量のメチル水銀の生成につながったと考えられている。最近の研究によると、工場から海域へ廃棄されたメチル水銀の量は 0.6 ~ 6トンに達したと推定されている。
※ 人間は、決して理性的な存在ではなく、頗る感情的な生きものなのだ。 化学的な帰結を得るまでもなく、対策として打つべき方法論は容易に構築できる筈だった。それでも、現況を変えることに徒に抵抗し、自らの首を絞めてしまった。「チッソ」は、今日でも賠償を継続している。
※ 2011年3月末、水俣病患者への補償を行なう「チッソ株式会社」と、事業を行なう「JNC株式会社」(Japan New Chisso)とに分離する。
「ナボナ」はお菓子のホームラン王です。
◇ 亀屋万年堂の会長が首つり自殺か(2011.5.1 12:49)
菓子製造販売会社「亀屋万年堂」(東京)の引地良一会長(68)が自宅で死亡していたことが1日、警視庁碑文谷署などへの取材で分かった。同署によると、引地会長は自宅で首をつって自殺したとみている。
同署によると、4月30日午後6時ごろ、東京都目黒区自由が丘の自宅内で引地会長が首をつっているのを妻が見つけ、病院に搬送されたが、死亡が確認された。遺書が見つかっているという。 亀屋万年堂は、プロ野球福岡ソフトバンクホークス会長の王貞治氏が現役時代にCMに出演し「お菓子のホームラン王」と宣伝した菓子「ナボナ」などが有名な菓子店。同社は「確認中で対応できない」としている。
花言葉は、「純愛」「希望」。
多摩川の五月明るき日を流す 今井千鶴子
すずらんのりりりりりりと風に在り 日野草城
スズランの群生ありき 霧雨にぬれてさ揺れて涯もなかりき 鳥海昭子