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中国:環境汚染問題が農村部に拡大、「がんの村」は全国に数百カ所

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中国:環境汚染問題が農村部に拡大、「がんの村」は全国に数百カ所

2013年8月1日(木)
 
【中国】中国の土壌・水質汚染問題が、一部の穀倉地帯を含む農村地域へと拡大している。

 被害地域の中には、稲が育たなくなったエリアもあり、現地の農家は汚染源となっている工場から給付される補助金で生計を立てている状態だ。こうした地域では、重金属などによる健康被害も深刻化。村民の多くががんによって命を落とす「がんの村」は中国に数百カ所あると報告されている。外電が30日付で伝えた。

 中央政府の関連部門に所属する研究員はこのほど、「中国耕作地の8~20%(約1011万~2428万ヘクタール)が重金属に汚染されている」との見方を示した。当局データによれば、耕地が5%失われただけでもその影響は致命的。中国の人口13億5000万人を養うために最低限必要とされる耕地面積1億2000万ヘクタールのデッドラインを下回らせてしまうという。

 この研究員によると、中国の農村エリアの環境悪化は2つの流れが生み出した結果という。1つ目は、汚染源となる工場が人口集中エリアから遠く離れた地方へと拡大していったこと。2つ目は、国内で絶えず拡大する食物需要を満たすために化学肥料が大量に使われるようになったことだ。

 工場の都市部→農村部への移転は食物の重金属汚染をもたらした。広東省広州市は先ごろ、市内に流通するコメの品質調査で18サンプルから基準値を超えるカドミウムが検出されたと発表。これらのコメは湖南省で栽培されていた。カドミウムは亜鉛や鉛などの金属を採掘、精錬する時の副産物であるほか、電池生産とも関係している。湖南省はこうした産業が普遍的に発達しているエリアだ。

 化学肥料による土壌汚染も無視できない問題。環境保護部自然生態保護司の庄国泰司長はこのほど、中国で使用されている化学肥料は35%のみが農作物に有効で、残りの65%は土壌に吸収されるのみとの実態を明らかにした。うち、中国で最も使われている窒素肥料は水源を汚染し、土壌を酸化させて水と土を流失させ、結果的に農作物の生産量を落ち込ませているという。
 
 

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