台湾が「無益」と声明発表 飛行計画提出は継続
2013.11.29 19:50[アジア・オセアニア]
台湾政府は29日、中国による東シナ海上空の防空識別圏設定について「両岸(中台)関係の発展に無益だ」とし、この立場を近く中国側に伝えるとの声明を発表した。
これに先立ち立法院(国会)が与野党共同声明を発表、中国への「厳正な抗議」を政府に求めたが、政府声明は「抗議」の言葉を避け、対中配慮をにじませた。
立法院は中国への飛行計画提出の中止も求めたが、政府声明は国際民間航空機関(ICAO)の求めに応じたとする従来の立場を強調。中国による識別圏設定によって、台湾の防空識別圏での軍の任務は「何ら変わらない」とした。
中国の識別圏について、民主進歩党など野党は当初から批判していたが、与党、国民党が26日に出した声明は認めるかどうか判断を示さない一方、政府の対応を「穏当だ」と評価していた。(共同)