大阪市民の皆さんへの市長ごあいさつ
[2014年1月1日]
あけましておめでとうございます。
皆さま方には、すがすがしい新年を迎えられたこととお喜び申しあげます。
さて、昨年末に市長任期4年の折り返し地点を通過いたしました。市長就任以来、現役世代が継続的に活力を生み出せるように支援を行い、その活力を高齢者にも還元する流れを作ろうと、子育て支援施策や教育施策に重点的に取り組んでまいりました。
昨年は11区で待機児童ゼロを達成し、今年は全区で達成すべく総力を挙げて取り組むほか、教育施策についても、英語教育をはじめグローバル人材の育成、教育力の向上、ICT活用など教育環境の充実にさらに力を入れてまいります。
また、女性にももっと活躍してもらいたいと思っております。経済社会において女性の活躍の可能性はまだまだあり、少子高齢化に伴い労働力が減少する中、現役世代の活力の底上げと、経済活性化のためにも、女性が能力を十分に発揮できる機会を確保してまいります。
そして、大阪は「民」の力で発展してきた都市です。大阪の活力を取り戻すためには、何よりも民が活動しやすいフィールドを整えることが必要で、大胆な規制緩和と税制措置は必須であり、昨年は国家戦略特区への提案や府市規制改革会議の設置などに取り組み、これまで官が担ってきた分野の民間開放を図ってまいりました。
あわせて、大阪府・市で実施している特区進出企業「地方税最大ゼロ」の特例措置も着実に企業への適用が進んでおり、こうした取り組みを含め、民の持てる力を最大限発揮してもらえるよう、さらなる環境整備を推進してまいります。
昨春にはうめきたにグランフロント大阪が、今春にはあべのハルカスが全面開業するなど、大阪は今、民の力で大きく動き出しております。昨年には、民の視点で観光振興を行う大阪観光局も設立しました。
また、2015年に大阪城まちづくり400年や天王寺動物園100周年といった様々な節目の年を迎えることから、今年は2015年シンボルイヤーに向けたスパートの年でもあり、さらなる都市魅力創造に向け、官民一体となり大阪を水と光の魅力でより一層盛り上げ、賑わいを創出してまいります。
また、市民の皆さんに身近な公募区長は、昨年初めて本格的に編成した予算をもって、個性あふれる区政運営を行い、区民の声を教育行政やこども施策に反映しているほか、地域活動協議会もほぼすべての地域で形成され、「ニア・イズ・ベター」を実践しております。今年は区と局との連携体制も一層強化するとともに、区長と区長会議に責任を持って政策や改革を実行してもらうために、部会の決定権と責任も強化してまいります。
さらに、市民生活の安全・安心を確保するためには、認知症高齢者や発達障がい者の支援など真に支援を必要とする人のための取り組みも引き続き行う一方で、南海トラフ巨大地震対策をはじめとする防災・減災対策や各区の実情を踏まえた防犯対策を急がなければなりません。少子高齢時代にあって、財政状況も厳しい中、防災・減災対策はじめ新たなニーズに対応できるストック形成を図るため、資産マネジメント改革として、資産の組換えを積極的に行ってまいります。
こういった様々な取り組みを「成長は広域行政、安心は基礎自治行政」という役割分担のもと実施し、大阪の成長、市民生活の向上、安定した財政基盤を将来においても確かなものとするためには、新たな大都市制度を実現させなければなりません。
昨年には、大阪府市大都市局の設置や大阪府・大阪市特別区設置協議会で区割りや事務分担、財政調整など様々な観点から議論を進め、今年はいよいよ協定書案の作成、住民投票を経て、新たな大都市制度への移行に向けた正念場となります。
市民の皆さんに実現のメリットをわかりやすくお示しし、ご理解をいただけるよう、全力で進めてまいりますので、市民の皆さまの一層のお力添えを賜りますようお願い申しあげます。
大阪市長 橋下 徹
~「全員参加型」の景気拡大の実現を~ | 平成26年1月1日 |
謹んで新年のお祝いを申し上げます。 昨年は、政治のリーダーシップの大きさを実感した1年となりました。アベノミクスにより 円高是正と株価持ち直しが進み、凍りついていたわが国経済の基礎体温が大幅に上昇 いたしました。また、2020年夏季五輪の東京招致成功、懸案だったTPPへの参加実現 など、世界に向けてわが国の存在感を示すこともできたと思います。 今年は、経済政策を通じた景気押し上げ効果に加え、企業投資や個人消費・インバウ ンドといった民需を喚起する成長戦略が本格稼働することで、より足腰のしっかりした 「全員参加型」の景気拡大が実現する年になってほしいものです。 幸い、大阪においては、都市魅力創造やイノベーション創出の基礎固めが進みつつあります。 官民が一体となって観光振興を推進する大阪観光局や水都大阪パートナーズが発足したこと に加え、LCCが好調な関西国際空港やうめきたの「グランフロント大阪」が話題を集めたほか、 「あべのハルカス」や映画「ハリーポッター」をテーマにしたユニバーサル・スタジオ・ジャパンの 新エリアも開設するなど、ソフト・ハードの両面から新たな都市魅力の発信が期待されます。 また、強みを有するライフサイエンス分野においては、医薬品や医療機器の承認審査等を行う PMDA(医薬品医療機器総合機構)の西日本拠点が開設されたほか、国際戦略総合特区制度 を活用した研究開発案件の事業化支援も進展し、アベノミクスで新設された国家戦略特区にも 対応中であります。 今後、五輪開催に向けて、東京への一極集中の加速が懸念されていますが、東日本大震災 の教訓も踏まえれば、国土の双眼構造の構築が不可欠であり、西日本経済圏の中心を担う 大阪の役割は高まってくるものと存じます。 こうした問題意識のもと、このほど大阪商工会議所は、2011年度から取り組んできた 「千客万来都市OSAKAプラン~全員参加で『大大阪』『大関西』をつくろう」の第2期3カ年計画 を策定いたしました。 「千客万来都市」を実現するための先導的・先進的な官民での取り組みを「戦略プロジェクト」、 これらを支える環境整備事業を「基盤強化」と位置付ける枠組みは、これまでと変わりませんが、 第1期の成果や課題、環境変化を踏まえ、会員の皆様の一層の経営力強化に役立つよう、 ラインナップを見直しました。 戦略プロジェクトについては、第1期から継続・発展させる 「メディカル・ポリス形成」 「観光インバウンド促進」に加え、 水ビジネスを含む環境や新エネルギー、モノづくり分野の取り組みを統合・再編した 「環境・新エネルギー産業振興」 「次世代モノづくり産業振興」を設定したほか、 衣食住関連産業の成長を支援する「暮らし産業振興」を新たに追加いたしました。 さらに、これまで基盤強化として展開してきた事業を発展・強化した「販路創造都市・大阪」形成、 海外ビジネスの展開にターゲットを絞った「海外市場アクセス」支援、女性や留学生等を対象にした 「新戦力人材発掘支援」といった戦略プロジェクトも新たに設け、業種横断的に取り組んでまいり ます。 「千客万来都市OSAKAプラン」第2期では、こうした8つの戦略プロジェクトと、継続して取り組む 4つの基盤強化を通じて、 ①国内外を舞台にした事業展開により大阪・関西の発展ひいては日本経済の再生 ②会員企業の活力増進に貢献し、 「ビジネス情報が集まり、ビジネスチャンスを創出する大阪商工会議所」の実現を目指します。 皆様方には、今年も一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
以 上 |
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