イカナゴ漁が解禁…播磨灘と大阪湾
甘辛く炊く「くぎ煮」の材料になるイカナゴの稚魚・シンコの漁が28日、播磨灘と大阪湾で解禁され、早朝から漁船が繰り出した。漁は4月下旬まで続く。
兵庫県明石市の林崎漁港では、午前6時頃から漁船11隻が出港。2隻1組で網を引き、陽光を浴びて銀色に輝く4~5センチのシンコを次々と水揚げした。
競りでは一かご(25キロ)2万円の初値が付き、同市内などの店頭に並んだ。
県水産技術センターによると、今年は親魚が少なく、漁獲量は平年を下回る見込みだが、林崎漁協の尾形直紀参事(46)は「初日の水揚げ量は昨年より多く、サイズも大きい」と話していた。
(2014年2月28日 読売新聞)
大阪湾のメバル釣り
2014年2月7日
苅田さんの釣果 |
10年前の大阪の船釣り師は、「春告魚」とも呼ばれるメバル釣りは3月からと決まっていた。それも釣り場は、兵庫・明石から東二見の乗合船で鹿の瀬に向かうのが通り相場だった。これは、夜行性のこの魚も水深のある沖では昼の船釣りの対象魚として成立し、イカナゴの訪れとともに播磨灘の乗合船には格好のターゲットとなったからだ。
しかし、もともと小型魚ながら肉食性でエビなどの甲殻類やイカナゴ、小魚を捕食するメバルの食性を考えれば、大阪では比較的簡単に手に入るシラサエビでもメバルは釣れる。北港や泉佐野の乗合船が、シラサエビをメーンのエサに半夜釣りでメバルが釣れるポイントを開拓し、早ければ1月後半からメバル釣りが楽しめることを可能にした。3月まで待ちきれないファンにとってこれはありがたいと、この時期の大阪湾の乗合船のメニューとして定着しつつある。
▽21尾で竿頭
1日、大阪北港から出船している乗合船で門真市に住む苅田猛俊さんは、今月に入って初めてのメバル狙いに出掛けた。1週間前に泉南に出掛けたタチウオ釣りでは、船中で最低の釣果(3尾)で、そのストレスを晴らすという目的もあったらしい。20分ほど走ってポイントに着き、とにかく釣り始めた。
「同船者の中で最初にアタリがありました。周囲のペースに比べて、私にだけ偏ってアタリがあったようで同乗の釣り客の中では竿(さお)頭(メバル21尾とガシラ1尾)のようでした。どんな釣りでも自分が一番釣れるというのはええ気分です」と苅田さんはうれしそうに語る。
大阪湾などのメバルが付いている根(海底岩礁)は、小さいものが多いと言われる。しかもメバルは垂直方向に群れる性質があるため、流しながら釣る乗合船ではポイントを通り過ぎる時間が一瞬であることが多い。その群れの中を仕掛けが通り過ぎる幸運に恵まれた回数が多い人が釣れる。同じ船の中でも釣果に差の出る傾向があるのはこういう理由からだ。
当日の竿頭に「気分が良かったので明後日も行きます」と苅田さん。
釣れても釣れなくても、気分が良くても悪くても明後日釣りに行ってると思いますけど…。
週末のイチオシ気配
今週末は、寒波襲来中。インテックス大阪(住之江区南港北1)で8、9両日に開催されるフィッシングショーは、一日中退屈しないで楽しめる。あらゆる分野のメーカーの新製品が一堂に会し、体験魚拓教室、フィッシングスクールなど釣りの楽しみや釣技向上に役立つさまざまなイベントが企画されている。何よりイチオシのお勧め! 午前9時~午後5時。大人1200円、中学生以下無料、身障者無料(付き添い1人・要手帳)。
■船(1)■比井・和歌山
黒瀬に出る寒サバ(35~45センチ)がやっと本格化。いい人で60~80尾にイワシの良型(25~35センチ)10~50尾交じる。お土産は間違いない。3日、サバ35~45センチ70尾とイワシ26~36センチ50尾が竿頭。水温16~17度。▽岬旅館=電話0738(64)2975
■船(2)■若狭大島・福井
大島沖でメダイ堅調。3日、メダイ48~65センチ8尾とアジ25~35センチ10尾。「メダイ釣りは竿が肝心。3~3.9メートル、オモリ負荷80号から100号ぐらいで胴調子の竿で」と船長。▽海生丸=電話0770(77)0419
■川■九頭龍川・福井
1日に解禁したサクラマスが好調の兆し。解禁初日から確認できただけで17尾釣り上げられたのはこの近年で初めて。1日、えち鉄下流左岸テトラで66.1センチ、えち鉄上流左岸で60.9センチ、福井大橋上流左岸で67センチなど。▽越前FC=電話0776(22)1095
■波止■妻鹿・兵庫
オキアミのフカセ釣りでチヌ絶好調。3日、5番テトラ側でチヌ37~49センチ18尾。タナ2~3ヒロ。▽日の出渡船=電話0792(46)3030
(大阪日日APG 松田勝也)