新日鉄住金エンジ、ドイツの廃棄物処理設備大手を190億円で買収
2014.3.24 15:39
新日鉄住金エンジニアリングは24日、ドイツの廃棄物処理設備大手フィジア バブコック エンヴァイラメント(FBE)を買収すると発表した。同社の親会社であるイタリア企業から全株式を約190億円で買い取り、4月下旬をメドに完全子会社化する。
両社の持つ廃棄物処理技術や販路を相互活用し、海外での廃棄物処理事業の拡大を目指す。
新日鉄住金は、焼却灰が少なく高温で安定焼却できるシャフト炉式ガス化溶融炉を日本や韓国で展開。一方、FBEはガス化溶融炉よりも低コストで建設できるストーカー炉式ごみ焼却施設を拡大。
これまで欧州を中心に500基以上の設置実績を持つ創業190年の老舗メーカーで、両社の事業活動領域が補完的なこともあり相乗効果が発揮できると判断した。
近年、欧州では廃棄物の埋め立て処分に対する規制が強まる傾向にあるため、「(焼却灰を出さないなどの)シャフト炉式ガス化溶融炉での焼却処理分野は成長産業になる」(吉武考三郎執行役員)と分析。10年後にはFBEの売上高を現在の約200億円から倍増させる。