地下水害の恐ろしさ体験 京大防災研で研修
- 地下街への浸水を想定した装置を体験する団員(京都市伏見区・京都大防災研究所宇治川オープンラボラトリー)
全国各地で水害が相次ぐ中、地下街への浸水や豪雨を体験する災害研修がこのほど、京都市伏見区の京都大防災研究所宇治川オープンラボラトリーであった。災害時の状況を再現した施設を、南区の南消防団が見学し、水害の恐ろしさと対策の必要性を再認識した。
研修には団員約40人が参加。1時間あたり200ミリの降雨を再現する装置では水しぶきで視界が遮られる様子を見学した。さらに、浸水状況下で屋外へ脱出する体験では、深さ40センチほどの水量でも水圧でドアを開けるのが難しいことを学んだ。
地下街へ水が流れ込むことを想定して階段を水が流れる施設では「水の流れは思った以上に強く、ロープを使った救助は難しい」「どこから階段かわからない」と感想を口にしていた。
昨年9月の台風18号は、市内各地に多くの被害をもたらした。南区では床下浸水や桂川からの漏水が起き、南消防団も土のうを積む作業に当たった。山中章弘団長(71)は「体験して初めて分かることもある。今後も、いつどこで災害が起きるか分からない。今日の研修を地域で共有していきたい」と話した。
【 2014年09月20日 】