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農用地土壌汚染

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平成25年度農用地土壌汚染防止法の施行状況について(お知らせ)

環境省では、「農用地の土壌の汚染防止等に関する法律」に基づき、農林水産省とともに農用地の土壌汚染対策を進めております。

今般、平成25年度の同法の施行状況について取りまとめました。その概要は以下のとおりです。


  1. (1)常時監視の結果、農用地土壌汚染対策地域の指定要件基準値以上のカドミウムが5地域で検出されました。

  2. (2)新たに農用地土壌汚染対策地域に指定された地域及び農用地土壌汚染対策計画が策定された地域はなく、1地域が指定解除、1地域が部分解除されました。平成25年度末までに農用地土壌汚染対策地域として指定された地域は累計で72地域、うち既に指定解除された地域は55地域、現在も農用地土壌汚染対策地域として指定されている地域は17地域(部分解除された地域を含む。)となっています。

  3. (3)平成25年度末時点の農用地土壌汚染対策事業等完了面積は6,962 haであり、指定要件基準値を超過した、又は超過するおそれが著しい地域の面積の91.7%が農用地土壌対策事業等を完了しています。


1.概要

農用地については、農用地の土壌の汚染防止等に関する法律(昭和45年法律第135号。以下「農用地土壌汚染防止法」という。)に基づき、人の健康を損なうおそれがある農畜産物が生産され、又は農作物等の生育が阻害されることを防止することを目的とした各般の対策が講じられています。
今回、平成25年度に行われた農用地土壌汚染防止法に基づく農用地土壌汚染対策地域の指定、常時監視及び農用地土壌汚染対策事業の状況について別紙のとおり取りまとめましたので、お知らせします。
※ 別紙「平成25年度農用地土壌汚染防止法の施行状況」参照

2.常時監視について

農用地土壌汚染防止法では、都道府県知事に農用地の土壌汚染状況を常時監視(過去の調査結果から状況を把握していることを含む。)することが義務付けられています。
常時監視として、以下の調査を行うことが定められており、平成25年度の調査結果は以下のとおりでした。

(1)細密調査

汚染のおそれがある地域において適宜ほ場を変えながら、汚染の広がりと程度を把握する調査。平成25年度には7地域1,617.09 ha、635地点で実施され、5地域13地点における玄米について指定要件に係る基準値(玄米中カドミウム濃度が0.4 mg/kg)を超えるカドミウムが検出され、最高値は1.16 mg/kgでした。

(2)対策地域調査

農用地土壌汚染対策地域内及びその周辺において地点を定めて、農作物や周辺環境の汚染の状況及び地質の状況を把握する調査。平成25年度には6地域で実施され、指定要件に係る基準値を超えた地域はありませんでした。

(3)解除地域調査

農用地土壌汚染対策地域の指定が解除された地域において地点を定めて、再汚染の有無を確認する調査。平成25 年度には2地域で実施され、指定要件に係る基準値を超えた地域はありませんでした。
*政令で定める特定有害物質(カドミウム、銅及び砒素)について以下のいずれかに該当すること
  • ・当該農用地で生産される玄米中のカドミウム濃度が0.4 mg/kgを超える地域又はそのおそれが著しい地域
  • ・当該農用地(田に限る。)の土壌中の銅濃度が125 mg/kg以上である地域
  • ・当該農用地(田に限る。)の土壌中の砒素濃度が15 mg/kg以上である地域

3.農用地土壌汚染対策地域について

農用地土壌汚染防止法では、人の健康を損なうおそれがある農畜産物が生産されること、又は農作物等の生育が阻害されることを防止するため、指定要件に該当する地域を都道府県知事は農用地土壌汚染対策地域として指定することができます。
また、都道府県知事は、農用地土壌汚染対策地域について、農用地土壌汚染対策計画を策定し、これに基づき対策を行うことにより、汚染の除去や防止を図っていきます。
  1. (1)平成25年度に新たに農用地土壌汚染対策地域の指定を行った地域はありませんでした。
  2. (2)平成25年度に新たに農用地土壌汚染対策計画の策定を行った地域はありませんでした。
  3. (3)平成25年度に農用地土壌汚染対策地域の指定解除を行った地域
    一部解除 富山県 神通川流域(右岸)地域      ( 12.6 ha)
    全部解除 京都府 亀岡地域             ( 44.2 ha)
この結果、平成25年度末までに農用地土壌汚染対策地域として指定された地域は累計で72地域(6,577 ha)、うち農用地土壌汚染対策事業等がすべて完了したとして農用地土壌汚染対策地域の指定が解除された地域は55地域(5,900 ha)、農用地土壌汚染対策地域として現在も指定されている地域は17地域(677 ha)(部分解除された地域を含む。)となっています。

4.農用地土壌汚染対策事業の進捗状況について

指定要件に係る基準値以上の特定有害物質が検出された、又は検出されるおそれが著しい地域(以下「基準値以上検出等地域」という。)の累計面積は、平成25年度末現在7,592 haとなります。また、平成25年度に56.7 ha の対策が完了したことから、対策事業等が完了している地域は6,962 haで、基準値以上検出等地域の面積の91.7%になります。

添付資料



環水大土発第100630002号
平成2 2 年6 月3 0 日

都道府県土壌環境保全担当部(局)長殿

環境省水・大気環境局土壌環境課長

農用地土壌汚染対策地域の指定の解除について

  農用地土壌汚染対策地域(以下「対策地域」という。)の指定の解除は、農用地の土壌
の汚染防止等に関する法律(昭和45年法律第139号。以下「法」という。)第4条第
1項により、「対策地域の指定の要件となつた事実の変更により必要が生じたとき」に、
都道府県知事が行うことができることとされているところである。

 今般、対策地域の指定の解除の運用を以下のとおり整理したので、貴職におかれては、
これを参照し、対策地域の指定の解除に係る事務を行うこととされたい。



1 対策事業の実施による対策地域の指定の解除
 対策地域の指定の解除の要件となる「対策地域の指定の要件となつた事実の変更」(法
第4条第1項)は、対策地域として指定された地域において「農用地の土壌の特定有害
物質による汚染を除去するための客土その他の事業」(法第5条第2項第2号ロ。以下「対
策事業」という。)が行われることにより、当該地域が農用地の土壌の汚染防止等に関す
る法律施行令(昭和46年政令第204号。以下「令」という。)第2条第1項に掲げる
地域に該当しなくなることである。

 具体的には、対策地域に係る特定有害物質の種類に応じ、それぞれ当該各号に掲げる
条件を満たすことである。解除に当たっては、原則として、この条件が満たされる状態
が3年間継続することを確認することが望ましい。

① カドミウム及びその他の化合物米に含まれるカドミウムの量が0.4 ㎎/㎏を超え
  ると認められる地域又はそのおそれが著しい地域に該当しなくなること。

② 銅及びその他の化合物農用地の土壌に含まれる銅の量が125 ㎎/㎏以上であると
  認められる地域に該当しなくなること。

③ 砒素及びその化合物農用地の土壌に含まれる砒素の量が15 ㎎/㎏(令第2条第
 1項第4号括弧書により都道府県知事が別の値を定めた場合にあっては、当該別の
 値)以上であると認められる地域に該当しなくなること。


2 対策事業の実施によらない対策地域の指定の解除
 対策地域に指定された地域が田(カドミウムに係る対策地域にあっては陸稲が生産可
能な畑を含む。以下同じ。)以外の土地となり、又は当該土地になることが確実であると
認められる場合には、1にかかわらず、対策事業を行うことなく、当該地域について、
対策地域の指定を解除して差し支えないものとする。

 ここにいう「対策地域に指定された地域が田以外の土地となり、又は当該土地になる
ことが確実であると認められる場合」とは、対策地域に指定された地域が田としての農
作物の生産機能を失っていることをいい、具体的には、田が実際に転用されて宅地、道
路等になっている場合のほか、水路や畦畔等の除去、樹木の植栽などにより田としての
農作物の生産機能を失っていることが明らかである場合や、土壌の攪乱、締め固め等に
より農作物の作付けが不可能な場合が考えられる。

 これに対し、例えば、不動産登記簿上の地目が変更されていても田の現況が残されて
いる場合や確実な転用計画が策定されていても実際の工事が実施されていない場合には、
対策事業を行うことなく対策地域の指定の解除を行うことはできない。

 また、農業者等が、対策事業の実施を待たず、自力で対策地域の特定有害物質による
汚染を除去した場合には、1①から③までに定める条件を満たすことが確認された場合
には、当該対策地域の指定の解除をすることができる。

3 その他
 農用地の土壌の汚染防止等に関する法律施行令の一部を改正する政令(平成22年政
令第148号)の施行(平成22年6月16日)の際現に対策地域に指定されている地
域の指定を解除する要件は、0.4 ㎎/㎏を超えるカドミウムを含む米が生産されることを
防止し、国民の健康の保護という法目的を達成するため、原則どおり、1①によること
となるので、念のため申し添える。

 消費・安全> 食品安全:農産物(米、麦、大豆、野菜など)> 食品中のカドミウムに関する情報> (3)農用地の土壌の汚染防止等に関する法律に基づく対策

(3)農用地の土壌の汚染防止等に関する法律に基づく対策

1)農用地の土壌の汚染防止等に関する法律に基づく対策の概要

農用地の土壌の汚染防止等に関する法律(以下、「農用地土壌汚染防止法」といいます。)は、農用地の土壌に含まれる特定有害物質により、人の健康をそこなうおそれがある農畜産物が生産され、又は農作物等の生育が阻害されることを防止することを目的として制定されたものであり、現在、特定有害物質としてカドミウム、銅及び砒素が規定されています。
農用地土壌汚染防止法は、都道府県知事が、農用地土壌及び当該農用地に生育する農作物等に含まれる特定有害物質の量が一定の要件(以下、「指定要件」といいます。)に該当する地域を「農用地土壌汚染対策地域」として指定した上で、「農用地土壌汚染対策計画」を策定し、かんがい排水施設の新設や客土等、汚染農用地を復元するための対策を講じることを規定しています。
国は、対策計画策定に必要な調査や対策に要する費用に対し助成を行っています(図:農用地土壌汚染防止法の体系(PDF:44KB))。

2)農用地土壌汚染対策地域の指定要件

農用地土壌汚染対策地域の指定要件のうちカドミウムの要件は、昭和45年10月に設定された食品衛生法(昭和22年法律第233号)に基づく規格基準(玄米中のカドミウム濃度が1.0 ppm未満)に準拠して、昭和46年6月、「生産される米に含まれるカドミウムの量が米1 kgにつき1 mg以上(すなわちカドミウム濃度1 ppm以上)であると認められる地域及びそのおそれが著しい地域」と規定されていました。
平成22年4月、厚生労働省は食品衛生法に基づく規格基準を「玄米及び精米中にCdとして0.4 ppmを超えて含有するものであってはならない」に改正しました。これを受け、平成22年6月、環境省は指定要件を「生産される米に含まれるカドミウムの量が米1 kgにつき0.4 mgを超えると認められる地域及びそのおそれが著しい地域」と改正しました(即日施行)。

3)対策の状況

平成23年度末現在、農用地土壌汚染対策地域の指定要件に該当する地域は7,033 ha(96地域)であり、このうち農用地土壌汚染対策地域6,428 ha(63地域)、農用地土壌汚染対策計画策定地域6,343 ha(63地域)となっています。
基準値以上検出等地域の面積7,033 haのうち、県単独事業も含めた対策事業完了地域は6,313 haであり、対策の進捗率は89.8%となっています。
 

農用地土壌汚染対策の進捗状況

(平成23年度末現在)(環境省調べ
130809Cd_2
(上段:面積、下段:地域数)

注)  (1)「カドミウム濃度0.4 mg/kg以上のコメが検出された地域」は、平成23年度までの細密調査等の結果によるものです。
(2)横の欄の地域数を加算したものが、合計及び「基準値以上検出地域」と一致しないのは、部分解除した地域、一部対策事業が完了した地域等があるためです。
(3)「対策計画が策定された地域の事業完了」は、国の助成に係る対策事業の面工事が完了している地域及び他用途転用面積です。




農用地土壌汚染防止法について(法律、政令、省令、通知)


○農用地土壌汚染防止法に係る条文

○農用地土壌汚染防止法の施行通知等

○農用地土壌汚染防止法に関する参考資料







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