2016.6.15 20:15更新
JR西の「安全管理体制」32項目で改善求められる 「安全管理や内部監査の基準あいまい」など 第三者評価で指摘
JR西日本は15日、外部機関にチェックを依頼していた、社内の安全管理体制についての評価結果を公表した。兵庫県尼崎市で乗客106人が死亡した平成17年4月の福知山線脱線事故を受けた取り組みの一環で、基準の明確化や監査方法の見直しなど32項目について改善が求められた。JR西によると、鉄道会社がこの種の外部チェックを受けるのは全国的にも珍しいといい、今後、指摘を元に具体的な改善策を検討するとしている。
外部評価は、福知山線脱線事故を検証した「安全フォローアップ会議」の提言を受け、JR西が昨年5月に、ノルウェーに本拠地を置く世界的なリスクマネジメント会社に依頼。同社の担当者が約1年かけ、JR西の内部監査に同席するなどして安全管理体制を調査した。
事故対応訓練や研修施設などを通じた事故体験の共有など11項目が評価された一方、32項目が「改善が必要」または「改善が望まれる」とされた。
「改善が必要」とされたのは8項目。「安全管理の具現化のための基準が不明確」だとし、どこまで実施すべきかなどを明示することで無理のない取り組みが可能になると指摘された。