平成23年12月12日
松之山温泉における温泉発電設備の試験運転開始について(お知らせ)
環境省では、現に湧出している温泉の熱を用いて発電を行う温泉発電の導入に向けた実証研究を、新潟県十日町市松之山温泉にて実施しています。この度、温泉発電設備の試験運転を開始することから、12月16日(金)に開所式を開催します。開所式には、横光環境副大臣が出席する予定です。
1.実証試験の背景・概要
- 環境省の地球温暖化対策技術開発等事業(競争的資金)の1課題として、平成22年度から3カ年の予定で、「温泉発電システムの開発と実証」を実施しています(受託者:地熱技術開発株式会社、共同研究者:国立大学法人弘前大学及び独立行政法人産業技術総合研究所)。本事業では、地熱発電の一つである温泉発電の普及に向けて、温泉や電力系統に影響を及ぼさない温泉発電システムの実用機を開発し、新潟県十日町市松之山温泉において実証試験を行うこととしています。
- 湧出温度約70~120℃の高温温泉では、大気中に熱を放散させる等により温度を低下させてから浴用等に利用される事例も多くみられます。温泉発電は、この温度差エネルギーを有効活用して発電を行うものです。また、水より低い沸点を持つ媒体を温泉の熱で沸騰させ、その蒸気でタービン発電機を回して発電するシステムはバイナリー発電と呼ばれ、100℃以下の温泉熱を利用するバイナリー発電システムとしては、我が国初の実用レベルの試験運転となります。
- <今回導入する温泉発電システムの諸元>
- ○定格出力:87kW
- ○機器寸法:3.2m×3.6m×5.5m(発電ユニットの幅×奥行×高さ)
- ○使用媒体:アンモニア-水混合媒体
- ○使用熱源:温泉(温度97℃)
2.開所式について
- (1)日時:
- 平成23年12月16日(金)13時30分~14時30分
- (2)場所:
- 新潟県十日町市松之山湯本字道徳1147番地
- 松之山温泉バイナリー発電実証試験場
- (3)出席予定者:
- 横光克彦環境副大臣、泉田裕彦新潟県知事、関口芳史十日町市長ほか
- (4)式次第:
- ・式辞(横光環境副大臣、中田地熱技術開発株式会社代表取締役社長)
- ・工事経過報告(地熱技術開発株式会社)
- ・来賓祝辞(泉田新潟県知事、関口十日町市長)
- ・点灯式(横光副大臣、泉田知事、関口市長、中田社長)