豊島産廃「処理計画 なぜ遅れ」 住民、経緯説明求める
豊島産廃 水洗浄案豊島(土庄町)に不法投棄された産業廃棄物の処理を進める県が、重金属で汚染された土壌について、水洗浄処理する新方式を住民の代表らに提案した31日、住民代表からは当初、県が目標にしていた2012年度末までの処理完了が困難になり、新方式の導入が必要になった経緯を問いただす声が相次いだ。
高松市内で開かれた「豊島廃棄物処理協議会」(会長=岡市友利・香川大名誉教授)で、県側が住民代表7人に新方式を提案。県資源化・処理事業推進室の森敏樹室長らが、すでに複数の業者から処理方法の企画提案を受け、試験で汚染物質の除去効果も確認されたと説明。処理は、島外で行う方針を示した。
住民側からは「ダイオキシン対策は大丈夫なのか」「汚染土壌をどのようにして島外に持ち出すのか」といった技術的な質問のほか、「処理計画が遅れた経緯を詳しく説明してほしい」などとする意見がでた。
新方式の是非についての結論は、4月の次回協議会以降に持ち越された。廃棄物対策豊島住民会議の浜中幸三議長は「新方式が技術的に可能なことは理解できたが、なぜ処理が遅れているのか総括と反省が必要」と話していた。