記事入力 : 2011/12/15 09:02
慰安婦:鍾路区「平和の碑は法律より国民感情を考慮」
通算1000回目の水曜集会が行われたソウル市鍾路区中学洞の在韓日本大使館前では14日正午、日本軍による従軍慰安婦被害者を象徴する銅像の除幕式が執り行われた。この銅像は、韓服(韓国の伝統衣装)を着ていすに座っている10代の少女の姿をしており、名称は「平和の碑」とすることになった。土台の大理石には「1992年1月8日から始まった水曜集会が1000回目を迎えたことを記念し、平和の碑を建立した」との説明が韓国語、英語、日本語の3カ国語で刻まれていた。
この碑は韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会(以下、挺対協)が昨年10月から市民の寄付を集め、およそ3700万ウォン(約250万円)を投じ制作したものだ。除幕式には、この日の集会に参加した5人の元慰安婦の女性、挺対協会員、市民らおよそ1000人が出席した。
元慰安婦のキム・ボクトンさん(85)は「日本政府はこの白髪の老女たちが皆死ぬ前に、1日も早く過ちを認めて謝罪せよ」と語った。
平和碑を建てるには、法的にこの路上を管轄する鍾路区庁の許可が必要だ。しかし、鍾路区庁は現時点ではまだ許可していない。同区庁の関係者は「露店商と同じで、路上を占拠するという問題に引っ掛かると許可は出せず、過料が賦課される。しかし芸術作品と見なされれば問題にはならない」とコメントしている。
しかし、平和碑の問題は韓日両国の間で外交摩擦に発展しかねず、わずか1日で政治問題になってしまった。そのためこれは、鍾路区庁だけが決定を下せる問題ではない。
同区庁の関係者は「平和の碑はすでに地方自治体のレベルで決定を下せるような問題ではなくなった」「国民感情を考慮し、良い方向へと結論が出れば、区庁としてはそれに従う」と述べた。