大阪市 平成21年6・7月特別委員会(環境対策特別委員会)-06月23日-02号
◆矢達幸委員
日本共産党、矢達でございます。ダイオキシン類対策の問題について若干質疑をさせていただきたいと思います。
報告があったわけですけども、このダイオキシン類というのは、過去は何ら問題視されなかったんですね。焼却やいろんなことでダイオキシン類は副産物のようにしてばらまかれてきました。しかし、ここ最近になってその毒性が非常に怖いものであるということを科学者が指摘をいたしまして、対策が立てられるようになりました。
まず、ダイオキシン類の毒性というのはどういうものか、その特徴についてお答えください。
◎小西環境局環境保全部土壌水質担当課長
お答えいたします。ダイオキシン類は、低濃度でも慢性毒性があると言われており、慢性毒性に係るダイオキシン類の安全性を評価するため、我が国では人が一生涯にわたり摂取しても健康に対する有害な影響があらわれないと判断される1日体重1キログラム当たりの摂取量、耐容一日摂取量を4ピコグラム--1兆分の1グラムという単位でございますが--と設定しております。
一方、大阪市域における平成20年度の人のダイオキシン類の一日摂取量は1.14ピコグラムと推定されており、耐容一日摂取量4ピコグラムを下回っております。
また、ダイオキシン類は、動物実験では発がんを促進する作用、甲状腺機能の低下、生殖器官の重さや精子形成の減少、免疫機能の低下を引き起こすことが報告されております。
◆矢達幸委員
特徴は、遅発性なんですね。サリンの2倍の毒性があると言われておりますけれども、一気に毒性が出て死に至るというんではなしに、その一生涯、あるいは子供、孫まで影響していくというふうに言われております。そういう点では、非常におくれて出てくる、長引くという、一生涯と先ほど言われましたけど。 それともう一つは、水質や底質の問題では植物連鎖がするんですね。先ほど、私、ちょっと高木部長の説明で気になるんですけども、河川の汚染の箇所が2カ所基準値オーバーしてるところありますけども、これについて、飲用に使うものではないから大丈夫だと、直ちに影響はないとの説明だったけども、それは私はちょっと違うと思うんですよ。
やはり植物連鎖ですから、これは魚が食べる、回遊魚はですね、これは魚を通じて人間の体に入ってきますから、だからそういう点ではダイオキシンというのは世の中から全部なくしていかないかんという性格のものであって、直ちに影響はないというふうな甘い見方は私はするべきじゃないというふうに思います。
そういう点で、私がきょう一つ問題にいたしたいのは、港湾地区の汚染の問題です。資料配付お願いします。
やはり植物連鎖ですから、これは魚が食べる、回遊魚はですね、これは魚を通じて人間の体に入ってきますから、だからそういう点ではダイオキシンというのは世の中から全部なくしていかないかんという性格のものであって、直ちに影響はないというふうな甘い見方は私はするべきじゃないというふうに思います。
そういう点で、私がきょう一つ問題にいたしたいのは、港湾地区の汚染の問題です。資料配付お願いします。
◆矢達幸委員
港湾局が独自に平成15年から17年の間に、特に大阪湾の河口付近、あるいは堀、こういうところの底質のダイオキシンの汚染状況の調査を実施しております。資料に配付いたしておりますように、非常に高濃度の汚染物質が堆積してるということが明らかでございます。これがなぜ本日報告されないし、環境白書にも載らないかということで、これまた後で議論いたしますけれども、この内容について港湾局はどう考えておるんかちょっとまず答えてくれますか。
◎松井港湾局計画整備部環境整備担当課長
お答えいたします。港湾局におきましては、平成15年から17年度におきまして、底質のモニタリング調査においてダイオキシンの疑いがある箇所について調査をいたしました結果、この表にございますように、この7地域において環境基準である150ピコグラム以上の底質が確認されております。これは港湾局のほうでこの浄化対策を行うために、その量を確定するために実施した調査でございます。
◆矢達幸委員
スクリューで底質を巻き上げているのも見かけております。当然、魚類へのダイオキシンの汚染が進んでるんではないかというように私は気になるんですけどもですね、こういう高濃度の汚染されてるという状況を危険視されて開始されるということだと思うんですけどね。どのような対策を立てておるのか、全体計画及びその進捗状況はどうですか。◎松井港湾局計画整備部環境整備担当課長
お答えいたします。この15年から17年の調査におきまして、大阪港の河川下流部におきまして、環境基準を超える底質量は、純汚泥量で193万立米となってございます。これは汚れを含めますと約110万立米となります。そのうち、低濃度であります150ピコから1,000ピコまでの土量が約95%を占めておりまして、残りの5%が中高濃度の1,000ピコグラムを超える底質となってございます。
現在、18年度以降、この底質の除去対策を実施しておりますが、本年度を入れまして4年間で約7,000立米の除去を予定いたしております。
◎松井港湾局計画整備部環境整備担当課長
この110万立米の浄化対策でございますが、これは今後の技術開発等によりまして、その事業費が下げられる可能性はございますが、現在想定しておりますのは約150億円を想定してございます。それで、毎年の事業規模でございますけども、平成18年度以降約1億円ずつの事業費となってございます。 それで、完了時期でございますけども、これにつきましては大阪市の底質対策技術検討会の中で速やかに浄化対策を完了させるということになっておりますが、本市も非常に厳しい財政状況の中ではありますので、ちょっと今明確にその時期というのを申し上げることはできません。