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Channel: 持続可能な開発(水・土・廃棄物)
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休廃止鉱山の管理

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三菱マテリアルの休廃止鉱山の管理
 休廃止鉱山における環境保全の概要
 かつて銅、鉛、亜鉛などの貴重な資源を産出した非鉄金属鉱山では、閉山後もこれらの重金属を含む酸性
(pH3~4)の坑廃水が半永久的に発生し続けており、その無害化処理が必要です。また、残された坑口や、操業時に発生した鉱業廃棄物をたい積したたい積場の管理も必要です。
 13の休廃止鉱山について、管理者が常駐しこれらの水処理と管理を実施しています。表に管理する主な休廃止鉱山を示しました。
 
 
管理会社名鉱山名管理形態備考
下川鉱業(株)
下川鉱山下川鉱業(株)により管理2006年度にセンターに移管予定
手稲鉱山同上
千歳鉱山坑廃水処理はセンター1999年度にセンターに移管済み
高取鉱山同上2000年度にセンターに移管済み
尾去沢鉱山(株)
 尾去沢鉱山尾去沢鉱山(株)により管理2010年度にセンターに移管予定
南古遠部鉱山同上2005年度にセンターに移管予定
細倉鉱業(株)
細倉鉱山細倉鉱業(株)により管理
八谷鉱山坑廃水処理はセンター2001年度にセンターに移管済み
明延鉱山細倉鉱業(株)により管理
当社
妙法鉱山当社により管理
生野鉱山同上
尾平鉱山坑廃水処理はセンター1999年度にセンターに移管済み
槙峰鉱山当社により管理
 
注:センターとは、財団法人資源環境センターを示します。
独自の坑廃水処理方式
 休廃止鉱山の坑廃水処理に要する費用は企業としては重い負担になっていますが、当社では坑廃水処理コストの削減に向けて独自に開発した水処理技術(でん物繰返し法等)の導入による効果が発揮されて年間の自己負担分は、新技術を導入しない従来方式に比べて約30%圧縮することができました。
 この方法の最大のメリットは、酸性廃水の中和処理後の沈でん物(あるいはスラッジ)の発生量が従来方式の約1/10程度になることです。
 
(財)資源環境センターは1992年に金属鉱業等鉱害対策特別措置法に基づいて設立された財団法人であり、鉱
業権者に代わり坑廃水処理業務を実施することを目的としています。

 同センターの発足により、安全かつ恒久的な坑廃水処理業務が担保される一方、一定の条件を満たせば鉱業権者はその義務が免除されることとなりました。
 現在千歳、高取、八谷、尾平の4鉱山について資源環境センターへの移管を完了し、下川、南古遠部、尾去沢の各鉱山についても順次移管する予定です。
 休廃止鉱山由来の重金属による農用地土壌汚染かつて鉱・公害に関する科学的知見が乏しく、坑廃水の処理技術が未熟な時代に、重金属を含む坑廃水が河川に流入して下流域の農用地土壌に取り込まれ、そこに重金属が蓄積し水稲に吸収され汚染が発生しました。

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