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何度も繰り返す通り、私は福島原発事故を経て尚原発推進論者であり、「脱原発なぞ愚挙にして暴挙」と再三繰り返している(*1)。
そんな私にとって「日立がリトアニアの原発を受注した」と言うニュースは、朗報である。それも二重の意味で。
先ずはその朗報、篤とごろうじよ。
そんな私にとって「日立がリトアニアの原発を受注した」と言うニュースは、朗報である。それも二重の意味で。
先ずはその朗報、篤とごろうじよ。
<注釈>
(*1) その理由は、本ブログの数多の記事にもなっている。
転載開始=========================================
日立、原発を海外初受注 リトアニア議会が承認
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120622/biz12062207020006-n1.htm
2012.6.22 07:01
バルト三国の一角、リトアニアの議会は21日、同国が計画しているビサギナス原発の建設事業権について、日立製作所と契約することを賛成多数で承認した。同原発に出資する周辺関係国のラトビア、エストニアからの合意を得た後、正式に契約する。日立として初の海外受注案件となり、福島第1原発の事故後では初の日本メーカーの原発輸出となる。日立はリトアニアに対し130万キロワット級の改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)を提案、入札を経て昨年12月に仮合意を結んだ。今年3月には、リトアニアが計画しているビサギナス原発の建設事業権に関する契約を結ぶことで同国政府と合意していた。今回のリトアニア国会での承認を受け、新設する原発の建設などに必要な事業権が日立に付与される。事業規模は4千億円程度。建設するビサギナスは同国北東部に位置する。2021年の運転開始を目指す。リトアニアは、大事故を起こした旧ソ連チェルノブイリ原発と同型だったイグナリナ原発を09年末に閉鎖していた。国内原発メーカーは、福島原発の事故後も、新興国を中心に受注活動を強化している。日立は、リトアニアに続き、フィンランドでも受注を狙うほか、東芝はブラジルでの受注活動に加え、子会社の米原子力大手ウェスチングハウス(WH)が米国で4基を受注している。三菱重工業もヨルダンで初の海外受注を狙っている。【用語解説】リトアニアの新原発計画リトアニアはソ連時代にイグナリナ原発が稼働し、独立後も国内電力の7割以上をまかなっていたが、欧州連合(EU)の要求を受け2009年末に完全閉鎖。代替措置として、同原発の隣接地に新たにビサギナス原発を建設する計画を進めていた。(共同)
=================================転載完了
二重の朗報
さて、如何であろうか。
章題にもしたし、先述もしたが、このニュースは二重の意味で朗報である。
一つには、報じられている通りリトアニアが老朽化し稼動停止したロシア製原発(*1)の代替原発建設計画を今尚推進中であること。世上では福島原発事故のあと「脱原発」を宣言したドイツ(*2)や、「脱原発方針を転換しようとしたがやっぱり転換しない事にした」イタリアばかりが持て囃されるが、先行記事にもしている通り、34年ぶりに新規原発建築を決定したアメリカ(*3)、原発で脱ロシア産エネルギー(天然ガス)を目指すチェコ(*4)、今後ドンドン原発を建設しようと言う大陸や半島が示すとおり、喩え「日本の世論の7割が脱原発!」であろうとも、世界的には「脱原発」を標榜するのは先述のドイツ、イタリアぐらい。「今ある原発を無くそう」と言う酔狂なのはドイツぐらいだ(*5)、と私は認識している。その認識を、リトアニアの代替原発建設は裏書してくれた。だから、朗報だ。
もう一つには、そのリトアニアの代替原発建設会社として、我が日本の日立が選定されたこと。これ即ち福島原発事故後も我が国の原子力技術が相応の信頼を得ている、と言う事であり、巷間かますびしい「原発安全神話の崩壊」も、我が国の原子力技術に対する信頼を崩壊させては居ない証左である。だから、朗報だ。
こう書くというと東京新聞あたりなら「安全神話を復活させるのか」とか「時計の針を戻すな」とか訳のわからない抗議が来そうだが、私に言わせれば「安全神話」なんて「崩壊する」のが当たり前だ。「神話」なのだから。
これまた何度か書いているところだが、「絶対安全」なんて物は、無い。「より安全」の積み重ねがあるだけだ。「絶対安全」なんて言う奴は、嘘吐きと疑ってかかるべきだし、そんな「絶対安全」を信じた時点で「安全神話」は成立する。「安全神話」は神話として成立するが、当然ながら「絶対安全」ではないので何かの拍子で「絶対安全ではない」事が露見する。M9.0の大地震と大津波、それに伴う全電源喪失と管直人の頓珍漢な「陣頭指揮」が加われば、「何かの拍子」には十分だろう。
章題にもしたし、先述もしたが、このニュースは二重の意味で朗報である。
一つには、報じられている通りリトアニアが老朽化し稼動停止したロシア製原発(*1)の代替原発建設計画を今尚推進中であること。世上では福島原発事故のあと「脱原発」を宣言したドイツ(*2)や、「脱原発方針を転換しようとしたがやっぱり転換しない事にした」イタリアばかりが持て囃されるが、先行記事にもしている通り、34年ぶりに新規原発建築を決定したアメリカ(*3)、原発で脱ロシア産エネルギー(天然ガス)を目指すチェコ(*4)、今後ドンドン原発を建設しようと言う大陸や半島が示すとおり、喩え「日本の世論の7割が脱原発!」であろうとも、世界的には「脱原発」を標榜するのは先述のドイツ、イタリアぐらい。「今ある原発を無くそう」と言う酔狂なのはドイツぐらいだ(*5)、と私は認識している。その認識を、リトアニアの代替原発建設は裏書してくれた。だから、朗報だ。
もう一つには、そのリトアニアの代替原発建設会社として、我が日本の日立が選定されたこと。これ即ち福島原発事故後も我が国の原子力技術が相応の信頼を得ている、と言う事であり、巷間かますびしい「原発安全神話の崩壊」も、我が国の原子力技術に対する信頼を崩壊させては居ない証左である。だから、朗報だ。
こう書くというと東京新聞あたりなら「安全神話を復活させるのか」とか「時計の針を戻すな」とか訳のわからない抗議が来そうだが、私に言わせれば「安全神話」なんて「崩壊する」のが当たり前だ。「神話」なのだから。
これまた何度か書いているところだが、「絶対安全」なんて物は、無い。「より安全」の積み重ねがあるだけだ。「絶対安全」なんて言う奴は、嘘吐きと疑ってかかるべきだし、そんな「絶対安全」を信じた時点で「安全神話」は成立する。「安全神話」は神話として成立するが、当然ながら「絶対安全」ではないので何かの拍子で「絶対安全ではない」事が露見する。M9.0の大地震と大津波、それに伴う全電源喪失と管直人の頓珍漢な「陣頭指揮」が加われば、「何かの拍子」には十分だろう。
我が国には新幹線と言う、最初の高速鉄道にして究極の高速鉄道、開業以来40年以上にわたり乗客に唯の一人も事故死者を出して居ない、常勝不敗の「安全神話」が現存してしまうものだから(*6)、「絶対安全」が軽々しく信じられ、「電力会社も国も、原発は絶対安全といったじゃないか!」などと公言できてしまうのだが、私に言わせれば、殆どの高速鉄道は新幹線ではない(*7)し、物事に「新幹線並みの安全」を求めるのはそもそも誤りで、「電力会社や国の絶対安全に騙された!」と言うのは「私は馬鹿です」と言う自白に等しい。
そんな自らの愚かさを自白して悲憤慷慨している心算の輩は放って置いて、世界に目を向ければ、ヴェトナムにはロシア製の後と言うのが業腹だが日本製原発が導入される契約が進んでいるし(*8)、上掲記事の通りリトアニアへの原発輸出も本決まり。同記事に拠ればフィンランド、ブラジル、ヨルダンにも日本製原発輸出の可能性があるようだ。
無論、フィンランド以下は未だ「可能性」でしかないし、我が国がドイツと同様に「脱原発」方針を掲げれば、その「可能性」は勿論、既に契約なっているベトナムやリトアニアへの原発輸出も吹き飛ぶ可能性は十分にあろう。それは、今回報じられた二重の朗報の内、少なくとも後者を吹き飛ばす物でもあろう。
「それこそ吹き飛ばすべきだ!」と言うのが脱原発論者の意見であろう。が、ベトナムもリトアニアも、日本から原発が輸入できなければ、他国から買うばかり。ロシア、フランス、韓国と、日本以外にこれらの国に原発を輸出しようと言う国は、幾つもある。
それ即ち、仮に、日本が「脱原発」と言う私に言わせれば愚挙にして暴挙である方針を固めたとしても、今回もたらされた二重の朗報の内の前者は否定されないだろう、と言う事だ。
とは言え、そんな「我が国の愚挙にして暴挙」の前には、リトアニアからの朗報なんぞでは、喜べないがね。
無論、フィンランド以下は未だ「可能性」でしかないし、我が国がドイツと同様に「脱原発」方針を掲げれば、その「可能性」は勿論、既に契約なっているベトナムやリトアニアへの原発輸出も吹き飛ぶ可能性は十分にあろう。それは、今回報じられた二重の朗報の内、少なくとも後者を吹き飛ばす物でもあろう。
「それこそ吹き飛ばすべきだ!」と言うのが脱原発論者の意見であろう。が、ベトナムもリトアニアも、日本から原発が輸入できなければ、他国から買うばかり。ロシア、フランス、韓国と、日本以外にこれらの国に原発を輸出しようと言う国は、幾つもある。
それ即ち、仮に、日本が「脱原発」と言う私に言わせれば愚挙にして暴挙である方針を固めたとしても、今回もたらされた二重の朗報の内の前者は否定されないだろう、と言う事だ。
とは言え、そんな「我が国の愚挙にして暴挙」の前には、リトアニアからの朗報なんぞでは、喜べないがね。
<注釈>
(*1) 報じられるとおり、チェルノブイリ原発と同型原発を、2009年まで動かして国内電力需要の7割以上を賄っていたそうである。(*2) ドイツ降伏-独シーメンス社 原子力事業から撤退 http://www.afpbb.com/article/economy/2828751/7793213 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/36006950.html(*3) アメリカ前進―アメリカで34年ぶりに原発着工へ http://www.blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/36685754.html(*4) 元衛星国の意地 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/36226766.html 原発に未来を託すチェコ、「他に道はない」 http://www.afpbb.com/article/economy/2838390/8015106(*5) イタリアはもう、原発を「なくして」しまった。(*6) ま、そればかりじゃないのだろうが。「湯水の如く使う」と言う言葉が「とんでもなく浪費する」の意味であり、「水と安全はタダ」などと揶揄される事が、世界的にも歴史的にも如何に稀有な幸運であるか。(*7) 「新幹線ではない」どころか、足元にも及ばない高速鉄道が掃いて捨てるほどある。(*8) 四大紙マイナス1プラス3紙.社説比較-ベトナム原発輸出 http://blogs.yahoo.co.jp/tiger1tiger2stiger/36278737.html