次期首相と目される鳩山由紀夫が、祖父時代から、一家でフリーメーソン日本支部の会員であることがわかった。日本の政治家では、はっきりしているのは鳩山の父や、宮沢喜一くらいだが、福田赳夫・中曽根康弘らも入会したと思われている。
この機会に、フリーメーソンの本当の意味について筆者の思うところを書いておきたい。
フリーメーソンは、ライオンズクラブのような性格の人畜無害友好団体と公開されている表の顔の裏側に、人類史にかかわる膨大な歴史への関与が存在している。その正体を知るならば、多くの人たちは、その素顔に不気味さと底知れぬ恐怖を覚えることだろう。
フリーメイソン日本グランド・ロッジの公式ホームページによれば、「会員相互の特性と人格の向上をはかり、よき人々をさらに良くしようとする団体」であると主張している。
表向きの会員数は、世界で300万人、国内には300人程度とされている。
無神論者、共産主義者は入会できないが、超越的権威(神)が人を創造したと信じていればよいらしい、要するに「唯心論」が入会資格になる。
成年男子で、世評が良く、道徳的品性の持ち主であり、健全な心に恵まれ、定職と一定の定収があって家族を養っていること。身体障害者でないこと。のような条件がついているが、貧乏人は受け入れない、金持ちや有名人が入会資格になるということだ。
起源については諸説あるが、メーソンでは、分かりやすく、目をくらましやすいイギリス石工ギルド説を主張しているようだ。
これは、1360年、ウィンザー宮殿建造に徴用された石工職人達が、自分たちの権利・技術・知識が他の職人に渡らないようにロッジで暗号を使用する秘密結社を結成したのが始まりとされる。
それ以外の説としては、十字軍以来、イスラムとの武闘が絶えないなかで、1118年、エルサレム巡礼者の保護を目的としてフランスで結成されたテンプル騎士団(キリスト教武装牧師団)の生き残りが結成したとの伝承がある。
現代フリーメイソン発足記念日を1717年6月24日のロンドン、グランド・ロッジの結成とする。やがて、石工職人団体としてのフリーメイソンリーは衰えたが、イギリスで建築に関係のない貴族、紳士、知識人がフリーメイソンに加入し始めた。それと共に、職人団体から、友愛団体に変貌したとの通説が流布されている。以来、300年余の伝統がある世界屈指の秘密結社である。
「友愛団体」に変貌したフリーメイソンは、イギリスから、商業や文化のネットワークを介して、ヨーロッパ諸国、ロシア、アメリカ大陸、さらには西欧諸国従属下にあるアフリカやアジアの植民地にまで広まった
1738年にローマ教皇クレメンス12世がフリーメイソンを陰謀集団と認定し、破門を教書で宣告したが、イギリスなどプロテスタント諸国ではカトリックが弱体化しており、影響はほとんど無かった。
フランスでは、このカトリックとの対立が現代まで尾を引いている。
モルモン教やエホバの証人、クリスチャンサイエンスなどの新興宗教は、フリーメーソンから生まれている。ロータリークラブの創始者はフリーメイソンであったが、社会奉仕と慈善活動に専念する公開結社として、ロータリークラブを設立したと主張している。
日本では生麦事件被害者の葬儀がフリーメーソン流で行われたのが、最初の活動記録らしい。最初のロッジは、幕末前後にイギリス軍人によって横浜に登場している。
日本人では、1864年、留学先のオランダで入会した西周と津田真道が最初というが、トーマス・グラバーと坂本龍馬の関係の背後にもフリーメーソンの存在が指摘されている。また、明治新政府官僚たちの「鹿鳴館」は、日本最初の上流階級運動であり、明らかに有力者・著名人を取り込み、特権意識を育てて連帯させるフリーメーソン運動の核心的意味を持っている。
後に、ユダヤ人を妻に娶った新渡戸稲造が、最初のフリーメーソン国内組織を作ったとの指摘もある。 野口英世や夏目漱石など、明治の学問文芸を彩った学者や作家の多くがメーソンに加入したようだ。
後に、日本通貨に登場する人たちは、聖徳太子以外、すべてフリーメーソンとの指摘もある。(聖徳太子も無関係ではないとする説もある)通貨のデザインさえ支配可能な人脈の恐ろしさに注目する必要がある。
1957年には会員数が2500人を超え、独立したグランド・ロッジを構えるべきという気運が高まり、3月に東京グランド・ロッジを設立した。
1737年3月21日、フランス・パリで、騎士のアンドリュー・M・ラムゼイがフリーメイソンリーの目標は世界を一大共和国(ワンワールド)となすことで、起源は石工組合ではなく十字軍であると主張した演説を行った。
この演説により、メーソン=テンプル騎士団説が登場し、ユダヤ陰謀結社であるイルミナティとの関連が指摘されるようになった。
フリーメーソンの本質的特徴を浮き彫りにしてみよう。
‐緡階級サロンである。女性や障害者は入会を拒否された。入会資格は、国王・貴族・学者・音楽家・医師・事業家などで、名を知られていること、一定の地位を必要とした。さもなくば莫大な蓄財をしていることが求められた。
入会者は会員の華麗な顔ぶれをみて、フリーメーソン入会をもって、自分がその国の支配階級に到達したとの満足感を味わう仕組みになっていた。
世界フリーメーソン運動の本質は、上流社会、特権階級意識を育て、それを国際的に連帯させる運動という一語に集約できるだろう。
このことこそ、上に述べたラムゼイの「ワンワールド構想」の本当の意味を表している。フリーメーソンは、世界に金持ち・有力者・著名人でなる共通の特権階級を育て、彼らが地上の王族として君臨し、大衆を家畜として支配させる運動なのである。
◆‥按譴靴審級差別主義である。メーソン自身の説明によれば、石工ギルド時代の名残から、徒弟・職人・親方の三階級しかないとされているが、実際には、最大で90ほどの格差階級が知られているし、一般的ロッジでは33階級であるといわれる。
上流階級・特権者の世界では、「どっちが上か」という差別意識が非常に重大な価値になるので、表向きにこやかに、しかし裏側では冷酷に「自分の方が位が上だ」と主張したいために、このような差別システムが成立するのは必然的な流れである。
彼らの目指す、来るべき「ワンワールド社会」にあっても、徹底した階級格差支配が行われることを、この本質が示している。
国際的連携を大切にしている。フリーメーソンへの帰属意識は、国家の偏狭なナショナリズムや、国内における従属関係を超えるものであり、各国のリーダーに対し、地域的なしがらみを払拭させて、ワンワールドの階級秩序に服従させることを目的としていることが明確だ。
フリーメーソンは、世界各国の表の政府に対し、実質的有力者たちからなる上流階級サロンを軸に、裏の世界統一政府を作り出そうとする周到な陰謀が隠されていると見る必要がある。
フリーメーソンを最大に活用したのは、世界最大の財閥、ロスチャイルドであった。各国フリーメーソンの構成員は秘密にされているが、その国の政治・財界・作家・芸術家などの著名人で占められているのは確実だ。とりわけ銀行家と政治家が多いことで知られる。これが、各国通貨デザインにフリーメーソンの影響が見られる理由のようだ。
アメリカ歴代大統領の大部分がフリーメーソンであった。逆に、メーソンの支援がなければ大統領になることは不可能だ。これは政党の対立を超えたもので、例えば、民主党のクリントンやケリー、ゴアも共和党のブッシュ、チェイニーも、フリーメーソン(スカル&ボーンズのような派生組織)のなかでは同志である。
日本でも鳩山兄弟は同じメーソンであり、民主党も自民党もメーソン組織のなかでは同志ということになる。朝日新聞社主、村山家や渡辺恒雄も 有力なメーソンと見られている。メーソンへの帰属と、政党や企業への帰属のどちらが上位かと考えれば、おそらく議員や経営者たちは、ホンネでメーソンを選択するだろう。
フリーメーソンの「ワンワールド戦略」は、世界を統一するのに、各国の表の政府ではなく、その国を実質的に支配可能な経済界の人たちを取り込むことで、国家を表側からではなく、金融経済・文化の裏側から実質的な支配を企てるものだ。
ロスチャイルドがその典型で、彼は一度も表の世界に出たことはないが、21世紀初頭、彼のグループの資産は世界の9割に達しているとの情報もあり、世界各国に決定的な影響を持っている。ノーベル賞も本当はノーベルでなくロスチャイルドの作ったものであり、アカデミー賞も含めて、世界文化に影響を与える、ほとんどの賞に彼らの関与がある。すなわち、ロスチャイルドこそが世界帝王なのである。
そのロスチャイルドとフリーメーソンの関係こそ、実はフリーメーソンの真実を端的に示唆するものである。
ロスチャイルド一族とは、知る人ぞ知るユダヤ金融資本の王であり、世界最大の金持ちであり、世界ユダヤ教の実質的バックボーンと見なされている。すなわち、ユダヤとロスチャイルドは不可分であり、この事実を知られたなら、メーソンに多数含まれるキリスト教徒たちは、不審の目を向けることになるがゆえに、その真実は覆い隠されてきた。
フリーメーソンがいったい誰によって作り出されたのか? その鍵は、最初のシンボルマークにあった。
フリーメイソンの代表的なマークである「コンパスと直角定規」は、石工時代の名残と説明されているが実は違う。
コンパスは「道徳」を表し、直角定規は「真理」を表す。上向き三角形(コンパス)と下向き三角形(直角定規)の結合はダビデの星を形成し、男と女、陽と陰、天と地、精神と物質など世界のニ元性の融和を表現している。個々の建築道具は人間の美徳と対応し、コンパスは真理、直角定規は道徳、鏝(こて)は結束と友愛、槌は知識や知恵を象徴している。
実は二つの三角形を組み合わせた図形は、ユダヤ教のシンボルマークである「ダビデの星」と同じものなのだ。これこそ、メーソンの起源がどこにあるのか? を証明するものだ。日本における神社神道マークも同じものだが、これも、その起源がユダヤ教にある真実を示しているのだ。
また、ユダヤ教にあっては、「3」という数字を「神の数」として重視する。したがって、その影響下にある集団では、三の倍数を利用することになるが、逆に、三を重視している団体は、ユダヤ・カバラに起源があることを証明するものだ。
カトリックでも三位一体を基礎教義としているが、実は、このことがカトリックの根幹教義がユダヤ教に支配されている真実を示している。日本でも、京都太秦に秦氏の建立したとされる三位一体の鳥居があるが、これは秦氏が古代ユダヤに関係していることを示す証拠である。
また小泉純一郎が総理時代やたらに三位一体を強調したが、これこそ彼がユダヤ思想(イルミナティ)と深い関係を持っていることを証明するものと考えた方がよい。
ユダヤ・カバラでは『志高世界』『中高世界』『下層世界』(あるいは神的、霊的、物的世界)の三つの世界を想定し、グノーシス派の教義では人間には『霊的世界』『心魂的世界』『肉的世界』の三つの世界が用意されているとする。
フリーメイソンにおける『徒弟』『職人』『親方』の位階制度も象徴的な階位として人間の霊的進化の過程を表し、徐々に彼らの志向する“完全なる人間”へと近づくことを示しているのだ。これはカバラの思想が受け継がれたものだ。
紙数の関係で、ここまで