有識者会議「安全」、震災がれき本格受け入れへ
東日本大震災で発生した岩手県のがれき受け入れを巡り、大阪府の有識者会議は23日、府と大阪市が11月下旬に試行実施したがれきの搬入と、市施設での焼却について、「安全な処理ができている」と結論づけた。これを受けて、府・市は来年1月にも同県のがれきの本格的な受け入れに着手し、2013年度末までに計3万6000トンの震災がれきを処理する。
山本孝夫・大阪大教授(放射線科学)ら4人の専門家が出席。府・市が試行で受け入れたがれき約115トンについて、市のごみ処理施設で焼却した後の灰の放射性セシウム濃度が、府の基準値(1キロ・グラムあたり2000ベクレル以下)内の38ベクレルだったことなどが報告され、有識者会議は「一般ごみと同程度のレベル」と、焼却灰の安全性を認めた。
環境省によると、今月14日現在で、岩手、宮城両県の震災がれきは、東京都など1都11県の自治体や民間事業者で受け入れが進んでいる。府・市が着手すれば、西日本で北九州市に次いで2番目。
(2012年12月24日読売新聞)