世界各国の領土問題
東アジア[編集]
- 朝鮮半島:大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国。朝鮮戦争以降、軍事境界線を境に領土が確定していない。戦争中(休戦状態)。
- 北方領土(南千島)(北海道):現在、ロシア連邦が実効支配中。日本は不法占拠だとして返還要求している。
- 北千島:現在、ロシア連邦が実効支配中。日本政府は領有権を放棄したが最終的な帰属は未定としている。日本共産党などは、南千島だけでなく、北千島についての日本の領有権も主張している
- 南樺太:樺太島(サハリン島)の南部。現在、ロシア連邦が実効支配中。日本政府は領有権を放棄したが最終的な帰属は未定としている(北樺太(北サハリン)はロシア領確定地)。
- 竹島(島根県):現在大韓民国が不法占拠中(韓国名:独島(トクト))。日本および朝鮮民主主義人民共和国は不法占拠であるとしてそれぞれ自国への返還を要求している。
- 尖閣諸島(沖縄県):中華人民共和国、中華民国(台湾)が領有権を主張しているが、日本政府は尖閣諸島に領有権問題は存在しないとの立場である。
- 中国:中国大陸を実効支配する中華人民共和国と台湾を実効支配する中華民国が、互いの政府を否定し、互いの実効支配地域の領有権を主張している。また、中華民国の公式見解としては、中華民国の領有権は外蒙古(モンゴル国、トゥヴァ共和国)、江東六十四屯・パミール高原、インドのアルナーチャル・プラデーシュ州(マクマホンライン)、ミャンマー北部の地域にも及ぶとしている。中華民國全圖(中華民国の公式国土地図)を参照。
東南アジア
- スプラトリー諸島(南沙諸島);中華人民共和国、中華民国(台湾)、ベトナム、フィリピン、マレーシア、ブルネイが領有権を主張している。
- パラセル諸島(西沙諸島):中華人民共和国が実効支配中。中華民国、ベトナムが領有を主張。
- ボルネオ島北部のサバ州:マレーシアの一つの州であるが、フィリピンが領有を主張。
南アジア
- 中印国境紛争:下記を始めとした諸領土を巡って、中華人民共和国とインドが領土紛争を起こしている。
- アクサイチン:現在、中華人民共和国が実効支配中。インドが領有権を主張している。
- アルナーチャル・プラデーシュ州:現在、インドが実効支配中。中国が領有権を主張している。
- カシミール:インドとパキスタン、中華人民共和国が領有権を主張。特にインドとパキスタンは激しく対立し、武力衝突に発展したこともある(印パ戦争)。
中央・西アジア
- オズロツデニャ島(アラル海):カザフスタンとウズベキスタン
- ゴラン高原:シリアが領有してきたが、第三次中東戦争以降はイスラエルが占領、併合した。しかし、イスラエルの併合は国際社会から一切認められていない。この地は第四次中東戦争の引き金にもなっている。
- パレスチナ問題:国連のPKO介入を経てパレスチナ自治政府が暫定共和国として樹立しているが、いまだに解決されていない。
- チャゴス諸島(ディエゴガルシア島ほか):イギリスの属領(海外領土)として実効支配。米国の軍事拠点の置かれていることで知られる。[2]英領地域の本部が首都に置かれているセーシェル共和国が諸島全域の領有権を主張。
東ヨーロッパ
- トルコとアルメニアとの国境:トルコはアルメニア人虐殺によってアルメニア人の精神的象徴であるアララト山を含む大アルメニアの西部からアルメニア人を強制追放し、以後、同地を実効支配している。この為、アルメニアはトルコとソ連によって設定された現在の国境線を認めていない。
- ナゴルノ・カラバフ:アゼルバイジャン領だがアルメニアが領有を主張(ちなみにアルメニア名は "アルトサフ")。
- スネーク島(黒海西部):ウクライナとルーマニアが領有を主張。
- 南ベッサラビア、北ブコビナ:現在、ウクライナが実効支配しているが、ルーマニアとモルドバがそれぞれ領有権を主張。
- ブルチコ行政区(ボスニア・ヘルツェゴビナ): デイトン合意によってボスニア・ヘルツェゴビナ連邦とスルプスカ共和国の双方に属するとされたが、実質的にどちらの統治権も排除されている。
- コソボ: コソボが独立を宣言した後も、ミトロヴィツァなどセルビア人が多数派を占める一部の地域はセルビアの統治下にある。セルビアはコソボの独立を認めておらず、コソボは自国の一部であるとする立場である。
- ピラン湾: クロアチアとスロベニアの間で領有権の主張に食い違いがある。
- シャレングラード島、ヴコヴァル島: セルビアが実効支配しており、クロアチアが領有を主張している。
南ヨーロッパ
西ヨーロッパ
南アメリカ
- フォークランド諸島(マルビナス諸島): 現在イギリスが領有。アルゼンチンが返還要求している(フォークランド戦争を参照のこと)。
- ガイアナ西部にあるエセキボ地域: ガイアナとベネズエラ
- ガイアナとスリナムとの国境
- スリナムと仏領ギアナとの国境
- アマゾナス: エクアドルとペルー
- ナヴァッサ島: アメリカ合衆国の領土の島だがハイチが領有を主張。
- アベス島: カリブ海に浮かぶ、ベネズエラの管理下にある孤島、ドミニカ国が領有を主張。
- セラナ・バンク、セラニャ・バンク、バホヌエボ、ロンカドル・バンク、キトスエニョ: いずれの島々は1980年代初期にアメリカの占領下からコロンビアに返還し、現在コロンビアの管理下にあるカリブ海の島々だが、ホンジュラス、ニカラグア、ジャマイカからアメリカも一部の島々の領有を主張している。
アフリカ
- セウタ、メリリャ: アフリカ北西端にあるスペイン領。モロッコが領有権を主張し、返還を要求している。
- バドメ(Badme): エリトリアが1993年にエチオピアから分離独立した際、境界を不明確にしたためエリトリアが領有権を主張。1998年にエチオピア・エリトリア戦争が勃発。いまだに解決を見ない。
- ハライブ・トライアングル(エジプト・スーダン国境): エジプトとスーダンの間の紅海に面した地域。エジプトとスーダンが領有を主張。
- イレミ・トライアングル(三角地帯): スーダン南東部、エチオピアとケニアにまたがる地域。スーダン政府の弾圧から逃れて来たキリスト教徒の難民が住むこの土地は現在スーダンが管理しているがケニアが領有を主張している。
- パセリ島(Isla Perejil): スペインとモロッコが領有を主張。
- マヨット島: フランスとコモロが領有を主張。コモロ諸島全域がフランスから独立した際、住民投票でフランス残留派の多かったとされるマヨット島だけが、フランスの施政下に残った。
- 西サハラ(リオ・デ・オロ): モロッコとサハラ・アラブ民主共和国亡命政府(ポリサリオ戦線)が領有権を主張。(西サハラ問題)
- サナーグ、スール: ソマリアの自治国プントランドが実効支配しているが、かつての英領ソマリランドの領土内で分離独立活動を続けるソマリランド陣営も領有を主張している。
北アメリカ
オセアニア
- ウェーク島: 現在アメリカ合衆国が軍事拠点として領有。マーシャル諸島共和国が領有を主張している。