$ 0 0 1.地熱エネルギー 2.地熱発電のしくみ 3.地熱の特徴 各画像をクリックすると拡大表示されます。●色凡例 ■冷水 ■温水 ■熱水 ■沈澱鉱物 ■マグマ ■■■■地層 (1) 火山の近くでは、地下数km~20kmくらいの深さに1000℃くらいのマグマだまりがあって、まわりの岩石を熱しています。(2)地下の岩石にはあちらこちら割目があって、このような割目から雨水が地下に入り込み、マグマだまりの近くの熱いところにたどりつきます。(3)マグマだまりの熱で加熱された水は高温の熱水や蒸気となり、近くに割目があればそこを通って上昇します。地表に出た熱水は温泉や噴気地帯をつくります。(4)地下の浅いところは、深いところにくらべて温度や圧力が低いので、熱水に溶けていた成分が沈殿し、割目が詰まっていきます。深いところの熱水や蒸気の出口がなくなり、高温高圧の熱水が大量にたまります。これを地熱貯留層(割目のピンク色部分)といいます。(5)地表からこの地熱貯留層まで穴を掘ると、高温高圧の蒸気をとりだすことができます。この蒸気を使って発電するのが地熱発電です。 地熱発電とは、地中深くから得られた蒸気で直接タービンを回し発電するものです。 地球は、地中深くなるにつれて温度が上がり、一般に深さ30~50kmで1千度程度と考えられています。いわばひとつの大きな熱の貯蔵庫といえます。 しかし、この熱源はあまりにも深部に存在するため、現在の技術でこれをエネルギー資源として利用することはまず不可能です。 ただ、火山や天然の噴気孔、温泉、変質岩などがある、いわゆる地熱地帯と呼ばれる地域では、深さ数kmの比較的浅いところに1千度前後のマグマ溜りがあります。そして地中に浸透した雨水などがマグマ溜りによって加熱されて、地熱貯留層を形成することがあります。 このような地点に貯えられた熱を直接、エネルギー源として利用するのが地熱発電なのです。 輸入に頼らない純国産エネルギーの有効利用ができる。 燃料が不要である。 クリーンエネルギーである。 半永久的に安定して利用できる。 地熱エネルギーの特徴としては、主に上記図のようなものがあげられます。 とくに火山国であるわが国では地熱資源は比較的豊富に腑存することもあり、その潜在的可能性は今後も期待できます。 1.地熱エネルギー 2.地熱発電のしくみ 3.地熱の特徴 ●純国産エネルギーの有効利用 火力発電(石油・石炭・LNG)が海外からの輸入なしには成り立たない発電方式であるのに対して、地熱発電は国内の地熱資源を用いるという点で、純国産エネルギーであるといえます。 海外の輸出国や市場の影響を受けにくいということは、つねに安定した供給が求められる電力需要にとって大きなメリットです。 一次エネルギー総供給 (出典)総合エネルギー統計/1995年度 ●燃料が不要 蒸気の力でタービンを回して発電するというしくみは、火力発電や原子力発電などでも同様です。 この蒸気を作るときに、火力発電では石油・石炭や天然ガス等の燃料を使用し、原子力発電ではウランなどの燃料を使用します。 ところが地熱発電では、地球深部の熱によって作られた蒸気を使うので、燃料がいりません。 燃料を燃やすのではなく、地球そのものを熱源としている点が地熱発電の大きな特徴の一つなのです。 ●クリーンエネルギー 現在の私たちが直面している環境問題のひとつに、大気中のCO2(二酸化炭素)の増加があります。これは主に石油や石炭といった化石燃料を燃焼させることによって発生したCO2が、大気の組成を変化させ、さまざまな環境への影響をおよぼしているということです。 近年になってこの問題は世界各国で対策が話し合われ、全地球規模の課題であるということが認識されつつあります。 地熱発電は、化石燃料によらない自然エネルギーを用いる発電方式のひとつとして大きな優位性をもっています。 ※電力中央研究所の調査より エネルギー供給のフローチャート (出典)総合エネルギー統計/1995年度 ●半永久的に安定供給 わたしたちが住むこの地球は、一説によるとだいたい今から46億年ほど前に誕生したといわれています。そして誕生当初の熱いマグマの塊のような状態から少しずつ冷えて、地表で多くの生物が暮らす今日の地球に至っています。それでもなお地球は豊富な熱エネルギーを内部に貯えており、これらの熱が失われるとしてもそれは数十億年ものはるか遠い未来のことでしょう。 適正なエネルギー量を取り出せば、枯渇しない再生可能エネルギーのため、半永久的ともいえる長い期間にわたっての供給が期待できます。この地球の熱エネルギーを利用しているということが、地熱発電の安定供給を支えています。 地図中の発電所マークをクリックすると詳しい情報を表示します。 全国の地熱発電所一覧 森地熱発電所大沼地熱発電所澄川地熱発電所松川地熱発電所葛根田地熱発電所上の岱地熱発電所鬼首地熱発電所柳津西山地熱発電所八丈島地熱発電所杉乃井地熱発電所滝上地熱発電所大岳地熱発電所八丁原地熱発電所大霧地熱発電所霧島国際ホテル地熱発電所山川地熱発電所九重地熱発電所 転載元: 災害復興!汚染リスク管理!日本国益護持!エネルギー有効利用!地熱