放射性廃棄物 回収を可能に 有識者会議で提案
2013.9.21 15:00
経済産業省は20日、原発の高レベル放射性廃棄物の処分方法などを議論する有識者会議を開き、同廃棄物を回収可能な形で地中に封じ込める「地層処分」を処分案として提示した。将来、新たな処理技術が確立されたり、処分地の地元の意向が変わったりした場合の取り出しを可能にすることで、処分場の受け入れに対する自治体の理解を得やすくする狙いがある。
会議では、委員から「国が一方的に決めるべきでない」などと慎重な検討を求める意見が相次いだ。
高レベル放射性廃棄物は、原発の使用済み核燃料からウランやプルトニウムを取り出す再処理過程で出た廃液をガラスと混ぜたもので、万年単位で極めて強い放射線を出す。安全性への懸念などから処分場の候補地が決まっておらず、経産省が処分方法など現行計画の見直しに向けた検討作業を進めている。