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[転載]宮崎口蹄疫感染源と感染経路の解明はできたのか

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感染源と感染経路の解明はできたのか
(1)-①
初発農場について

【検証結果】
○ 国の「疫学調査に係る中間取りまとめ」(以下「国の疫学調査」という。)においては、各発生農場における発症日について、立入検査を行った際の臨床症状やその進行の程度、血清中の抗体価の測定結果等をもとに、疫学の専門家が一定のルールに従って推定したとされ、結果として、6例目が3月26日以降、1例目が4月5日以降、7例目が4月8日以降に発症したと推定されている。
○ これに対し、地元においては、「7例目が初発ではなかったのか」という強い意見が多く出されていたこともあり、本委員会としてはこの点を中心に検証を行った。
・6例目の農場については、3月26日に2頭に発熱、乳量低下が見られた。その後同一の症状を示す牛が増加したため、獣医師が家畜保健衛生所(以下「家保」という。)に連絡した。
 家保は、3月31日に、口蹄疫を疑った訳ではなかったが3頭の血液、鼻腔スワブ、ふん便を採取し、ウイルス、細菌、寄生虫検査を実施した。
 その後4月22日に、1例目の関連農場として県の疫学調査班が立入検査を行い検体を採取したが、その際、3月31日分についても併せて検査を行った結果、PCR陽性であった。このことから、国の疫学調査は最初に症状が見られた3月26日を発症日と推定している。
 

 
・7例目の農場については、当該農場を経営する会社からの聞き取りによれば、4月22日に農場の獣医師が発熱、食欲不振、流涎、びらんを確認したものの、蹄に水疱が見当たらなかったために経過観察することとし、その旨を担当役員に報告。
 翌23日に症状を呈する牛が増加したことや、周辺農場に感染が拡大し始めたことから担当役員が本社と協議
し、県に報告を行うこととしたが、夜遅かったため、翌朝連絡することとしていたとのことである。
 そして翌24日に、家保から当該農場に対して、他の農場の関連農場として立入検査を行う旨の電話連絡があり、この電話の中で、初めて農場側から家保に異常の報告がなされた。
 このときの家保の立入検査では、全体の半分程度の牛房で流涎を確認し、検体を採取している。家保による立入検査、あるいは殺処分の際には、農場側から上記以外の内容の申し出はなかったが、その後の調査で、4月8日の時点で食欲不振を示した牛が確認されたこと、4月9日から17日まで多数の牛に食欲不振改善薬を投与していること、さらに、4月17日に農場全体に熱、鼻水等の風邪の症状を示す牛が出たため、4月18日から20日にかけて全頭に抗生物質を投与していたことが明らかになった。
 こうした状況から、国の疫学調査は4月8日を発症日と推定している。

・しかし、4月8日の症状を口蹄疫の症状とするならば、翌9日に同一棟の数十頭の牛に食欲不振改善薬を一斉投与していること、その後数日のうちに同一の症状を呈する牛が爆発的に拡大していたこと、そして、今回の口蹄疫は発生初期においては伝染力が弱かったとされていることを併せて考えれば、作業日誌や診療記録上からは明らかになっておらず、また、従業員からの証言も得られていないものの、当該農場では、4月8日以前に口蹄疫の症状が出て感染が拡がり、翌9日以降にまん延状態になったと推定することが妥当である。

・また、3月下旬に風邪、食欲不振等の症状を呈する牛がいたことは作業日誌等から明らかになっており、これらの症状が口蹄疫であったとの確証はないものの、当該農場の獣医師が一人で他の関連農場も任されていたために、管理が行き届いていなかったのではないかということも考えあわせれば、国の疫学調査が発症日として推定した4月8日より前に、当該農場で口蹄疫が発生していたと推定することが妥当である。

・以上のような事実から、今回の発生の初発農場がどこであったかについては、「6例目が初発であると結論づける」、あるいは「7例目が3月26日(6例目の発症推定日)以前に発症していなかったと結論づける」だけの明確な根拠はないと言わざるを得ない。さらに、感染経路や感染原因が特定されていないことも考え合わせると、国の疫学調査が初発農場を6例目と推定していることとは異なり、「6例目あるいは7例目が初発農場の可能性がある」という指摘にとどめるべきである。
 
 
 
 
 
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転載元: 中国の放射能毒物汚染を学びおいしい食物ときれいな環境確保


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