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ベトナム 中国、暴動で中国人2人の死亡を確認

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中国、暴動で中国人2人の死亡を確認
2014.5.16 22:24紛争・クーデター
ベトナム船が中国船に衝突する様子を撮影したとする写真を示しながら行われた中国外務省の記者会見=16日、北京(共同)
ベトナム船が中国船に衝突する様子を撮影したとする写真を示しながら行われた中国外務省の記者会見=16日、北京(共同)
 
 【北京=川越一】ベトナム国営メディアによると、ベトナム北部タインホア省の工業団地で16日、数千人規模の反中デモが行われた。ベトナム国内では、インターネットで18日に各地でデモを行うよう呼びかける動きが出ており、反中機運収束の兆しはみえない。
 ベトナムでデモの一部参加者が暴徒化する中、中国外務省の華春瑩報道官は16日の定例記者会見で、暴動により中国企業の中国人2人が死亡したことを認めた。中国側は南シナ海での石油掘削を継続する方針を示しているが、ベトナムでは中国人の国外への避難が始まっているもようだ。
 現場海域で中国公船が衝突してきたとするベトナム側に対し、中国外務省国境海洋事務局の欧陽玉靖局長は同日の記者会見で、ベトナム側が2日以降、560回衝突してきたと反論。外国報道陣を船に乗せて取材させ、「罪のない被害者」を演じていると批判した。
16日、ベトナム北部ドンダンにある中国との国境ゲートで、出国審査のために長い列をつくる中国人ら(共同)  16日、ベトナム・ドンダンの中国国境で、帰国を急ぐ中国人らの列(共同)  反中暴動の被害に遭った台湾系企業のオフィス=16日、ベトナム・ビンズオン省(共同)  反中暴動の被害に遭った台湾系企業のオフィスで、窓ガラスを片付けるスタッフ=16日、ベトナム・ビンズオン省(共同)  反中暴動の被害に遭った台湾系企業のオフィス=16日、ベトナム・ビンズオン省(共同)
 
「中国に恨みと脅威」衝突の歴史、国民感情悪化
2014.5.15 23:14(1/2ページ)アジア・オセアニア
15日、ベトナムから国境を越えカンボジア東部バベットに入った中国人(ロイター)
15日、ベトナムから国境を越えカンボジア東部バベットに入った中国人(ロイター)
 【ホーチミン(ベトナム南部)=三塚聖平、シンガポール=吉村英輝】中国による南シナ海での石油掘削に端を発したベトナムの反中デモは15日までに、死者を伴う暴動に発展した。中国と軍事衝突を繰り返してきたベトナムでは、国民の中国への反発意識が強い。ベトナム政府は暴力の拡大を受け、反中デモの規制強化に乗り出す見通しだが、火が付いた国民の反中感情をただちに押さえ込めるか予断を許さない状況だ。
 「中国語は絶対話すなといわれた。各地が反中ムードに包まれている」。ベトナムを訪問中のシンガポール人経営者はメディアにこう伝えた。ベトナムでは、中国製品の販売を自粛する商店や、入り口に中国人の宿泊拒否を掲げるホテルも出てきた。
 最大の商業都市、南部ホーチミン中心部のホテルでは帰国準備を急ぐ中国人の姿があった。IT(情報技術)企業に勤める男性は「出張だが、今回の騒動で早めに帰ることにした」と足早に空港行きのバスに乗り込んでいった。
 ベトナム政府はこれまで、南シナ海で中国と対立しながらも、反中デモは取り締まってきた。ベトナムは1986年に改革を掲げるドイモイ路線に転じ、91年に中国と関係を正常化。今では最大の貿易相手国になっている。
15日、ベトナム南部ビンズオン省の工業団地で、反中デモの被害に遭ったとみられる建物(五洲興産ベトナム提供・共同)  反中デモの投石で、窓ガラスが割れた工場=15日、ベトナム・ビンズオン省(共同)  15日、ベトナム南部ビンズオン省の工業団地で、反中デモの被害に遭ったとみられる建物(五洲興産ベトナム提供・共同)  15日、ベトナム南部ビンズオン省の工業団地で、反中デモにより破壊されたとみられる乗用車(五洲興産ベトナム提供・共同)
 
火災が起きた工業団地で消火活動に当たる消防隊=14日、ベトナム南部ビンズオン省(AP)  14日、ベトナム南部ビンズオン省のベトナム・シンガポール工業団地で、炎を上げる建物(VNエクスプレス提供・共同)
中国・ベトナム衝突 各地で反中デモ「侵略者中国打倒」ハノイでは過去最大に
     南シナ海での中国の石油掘削作業を発端とした中国とベトナムの艦船衝突を受け、ベトナムの首都ハノイの中国大使館前で11日、抗議デモが行われた。国営メディアによると、南部の商都ホーチミン、中部のダナンとフエでも同時にデモがあり、計4都市で数千人が参加する異例の事態となった。ハノイのデモは参加者が千人以上に膨れ上がった。反中デモでは過去最大規模とみられる。
     共産党一党支配のベトナムでは政治的デモは厳しく規制されている。だが公安当局は大使館の警備は行ったものの、デモ隊の強制排除はしなかった。党指導部は事態の深刻度や国民の反中感情を考慮して、デモを容認しているもようだ。
     ハノイのデモには若者や知識人らが参加し、中国大使館前で2時間にわたり「侵略者中国打倒」「われわれの石油を盗むな」などの横断幕を掲げて気勢を上げた後、市内を行進した。(共同)
    中国・ベトナム衝突 ベトナム南部で反中国デモ 国営紙も異例の報道
     ベトナム南部ホーチミンの中国領事館前で10日、南シナ海での中国による石油掘削作業などに抗議する数百人規模のデモがあった。有力国営紙トイチェ(電子版)などが伝えた。国営メディアが反中国デモを報道するのは極めて異例。
     共産党一党支配のベトナムでは政治的デモは通常厳しく規制されている。現場には多くの警察要員が配備されたもようだが、強制排除などはなかった。
     ベトナム共産党筋によると、両国艦船の衝突が続く今回の事態の深刻度などを考慮して、中央宣伝教育委員会は一部国営メディアにデモの報道も認める方針だという。
     デモ参加者らは、中国は南シナ海から石油掘削設備を撤収せよなどと書かれた横断幕を掲げ「侵略者中国打倒」などと気勢を上げた。(共同)
    中国・ベトナム衝突 中国指導部にくぎ刺せ 米議員団が非難声明
     南シナ海で中国とベトナムの艦船がにらみ合いを続けていることについて、米上院のメネンデス外交委員長(民主党)ら超党派の議員6人が9日、中国を非難する声明を発表、領有権問題は外交でしか解決できないことを中国の最高指導部に理解させるよう、オバマ政権に求めた。
     声明は中国とベトナムの艦船衝突に至った南シナ海情勢に深い懸念を表し、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺での示威行動と併せて「地域の安全保障に対する中国の姿勢に深刻な疑念が生じている」と指摘。「力による一方的な現状変更」は受け入れられないと強調した。
     メネンデス氏らは東シナ海上空への中国の防空識別圏設定を非難する決議案も4月に提出している。(共同)
     
     
     
     
     

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