基準値超ダイオキシン、市が数値隠し処分場搬入
基準値超ダイオキシン、市が数値隠し処分場搬入
読売新聞 6月12日(木)0時10分配信
滋賀県高島市が2007年度以降、一般廃棄物を焼却した後のばいじんから国の基準値を超えるダイオキシンが検出されたのに、数値を隠蔽して神戸市沖の埋立処分場に持ち込んでいたことがわかった。
高島市は隠蔽を認めており、処分場の運営団体は5月30日付で同市に搬入禁止処分を出した。
処分場は、近畿2府4県などが出資する「大阪湾広域臨海環境整備センター」(大阪湾フェニックスセンター)運営の神戸沖埋立処分場(神戸市東灘区)。
センターと高島市によると、同市は、一般廃棄物を市環境センターで焼却後、ばいじんを同処分場に搬入。ばいじんは固形処理後に埋め立てられている。
各自治体は年度ごとに1回、契約更新の際に、ダイオキシン類などの検出結果をセンターに報告。高島市の場合、07年度以降、毎年行った測定で6回、ばいじんに含まれるダイオキシン類が基準値(1グラムあたり3ナノ・グラム=ナノは10億分の1)を超えた。特に12年度には、基準値の17倍を検出した。
ところが同市は、基準値を超えると、焼却施設の清掃をして再び測定。そのたびに基準内に収まったため、「一過性で問題ない」と判断。基準値を超えた値は隠し、基準内の値だけを提出していた。
高島市は隠蔽を認めており、処分場の運営団体は5月30日付で同市に搬入禁止処分を出した。
処分場は、近畿2府4県などが出資する「大阪湾広域臨海環境整備センター」(大阪湾フェニックスセンター)運営の神戸沖埋立処分場(神戸市東灘区)。
センターと高島市によると、同市は、一般廃棄物を市環境センターで焼却後、ばいじんを同処分場に搬入。ばいじんは固形処理後に埋め立てられている。
各自治体は年度ごとに1回、契約更新の際に、ダイオキシン類などの検出結果をセンターに報告。高島市の場合、07年度以降、毎年行った測定で6回、ばいじんに含まれるダイオキシン類が基準値(1グラムあたり3ナノ・グラム=ナノは10億分の1)を超えた。特に12年度には、基準値の17倍を検出した。
ところが同市は、基準値を超えると、焼却施設の清掃をして再び測定。そのたびに基準内に収まったため、「一過性で問題ない」と判断。基準値を超えた値は隠し、基準内の値だけを提出していた。
最終更新:6月12日(木)0時10分
6月12日(木) 0時10分-社会(読売新聞)
基準超ダイオキシン搬入 滋賀・高島市長「隠ぺい 深くおわび」
京都新聞 6月11日(水)22時59分配信
ごみ焼却後のばいじんの不適正処理に伴う記者会見で謝罪する福井市長(中央)ら=11日午後、高島市役所
滋賀県高島市が基準値を超えるダイオキシンを含むばいじんを神戸市の処分場に搬入していた問題で、福井正明市長は11日、記者会見を開き「再測定で基準値が下回っていれば良いと誤った判断をした。数値を改ざんし事実を隠ぺいしたことは否定できず、深くおわびする」と謝罪した。
市の説明によると、問題のばいじんは市が一般廃棄物の焼却処理を行っている市環境センター(今津町)から搬出。ダイオキシン類の測定結果は報告の義務があり、環境基準値の1グラム当たり3ナノグラムを超えると特別管理廃棄物として、処理が認められた施設へ搬入するよう法で定められている。
しかし同センターは、基準を超えた検査データを報告せず、高濃度ダイオキシン類を含む微細な灰が堆積した機器などを清掃した後に、再び測定。基準値以下になった値だけを、神戸市の処分場を管理する「大阪湾広域臨海環境整備センター」(大阪市)や滋賀県に報告していた。
超過は7年間で6回あり、51~3・8ナノグラム(基準値の17~1・26倍)、推定排出量は少なくとも613トンという。清水裕之所長は超過した値を報告しなかった理由について「施設の運転を継続したいという考えがあった」と述べた。
市は6月中に第三者委員会を設置し再発防止策を検討する方針。4月下旬以降に搬出を止めたばいじん量は約100トン。現在センター内で保管し、6月中に県外の施設へ搬出したいとしている。
滋賀県の循環社会推進課も同日、担当者が会見し、「意図的にデータを改ざんされると見抜けない」と説明。廃棄物処理法にも違反しているとして、市に原因究明と再発防止策を求めているとした。
市の説明によると、問題のばいじんは市が一般廃棄物の焼却処理を行っている市環境センター(今津町)から搬出。ダイオキシン類の測定結果は報告の義務があり、環境基準値の1グラム当たり3ナノグラムを超えると特別管理廃棄物として、処理が認められた施設へ搬入するよう法で定められている。
しかし同センターは、基準を超えた検査データを報告せず、高濃度ダイオキシン類を含む微細な灰が堆積した機器などを清掃した後に、再び測定。基準値以下になった値だけを、神戸市の処分場を管理する「大阪湾広域臨海環境整備センター」(大阪市)や滋賀県に報告していた。
超過は7年間で6回あり、51~3・8ナノグラム(基準値の17~1・26倍)、推定排出量は少なくとも613トンという。清水裕之所長は超過した値を報告しなかった理由について「施設の運転を継続したいという考えがあった」と述べた。
市は6月中に第三者委員会を設置し再発防止策を検討する方針。4月下旬以降に搬出を止めたばいじん量は約100トン。現在センター内で保管し、6月中に県外の施設へ搬出したいとしている。
滋賀県の循環社会推進課も同日、担当者が会見し、「意図的にデータを改ざんされると見抜けない」と説明。廃棄物処理法にも違反しているとして、市に原因究明と再発防止策を求めているとした。
最終更新:6月11日(水)23時39分
基準超ダイオキシン問題 高島市と滋賀県に抗議 神戸市
神戸新聞NEXT 6月11日(水)22時6分配信
滋賀県高島市が基準値を超えるダイオキシンを含んだ廃棄物を神戸沖埋立処分場に搬入していた問題で、神戸市は11日、高島市と滋賀県に抗議した。久元喜造・神戸市長も「法令順守を住民に徹底すべき自治体が、法令違反を行っており、極めて遺憾。憤りを禁じ得ない」と述べた。
同日午前、問題の発覚を受けて関係自治体による臨時の会議が大阪市内であり、神戸市の担当者が口頭で「フェニックス事業への信頼を損なう行為」と、高島市と滋賀県の担当者に伝えた。会議では「環境先進県である滋賀県の自治体でこのような事態が発覚し、極めて残念」との声も出たという。
神戸市は土壌調査などをする権限もあるが、これまでは水質の確認にとどまっていた。同市の担当者は「搬入元の自治体が基準を超える廃棄物を持ち込むという発想がなかった」とし、高島市に対し「コンプライアンスが定着している時代に、データを隠すなど信じられない」と憤る。
神戸市は、処理場を管理する「大阪湾広域臨海環境整備センター」に設置許可を出しており、取り消しや使用停止などの対応も可能だが、現時点では強硬策は取らないという。久元市長は、水質や大気の調査のほか、高島市以外からの搬入についても法令違反がないか確認するよう同センターに申し入れる方針を明らかにした。
同日午前、問題の発覚を受けて関係自治体による臨時の会議が大阪市内であり、神戸市の担当者が口頭で「フェニックス事業への信頼を損なう行為」と、高島市と滋賀県の担当者に伝えた。会議では「環境先進県である滋賀県の自治体でこのような事態が発覚し、極めて残念」との声も出たという。
神戸市は土壌調査などをする権限もあるが、これまでは水質の確認にとどまっていた。同市の担当者は「搬入元の自治体が基準を超える廃棄物を持ち込むという発想がなかった」とし、高島市に対し「コンプライアンスが定着している時代に、データを隠すなど信じられない」と憤る。
神戸市は、処理場を管理する「大阪湾広域臨海環境整備センター」に設置許可を出しており、取り消しや使用停止などの対応も可能だが、現時点では強硬策は取らないという。久元市長は、水質や大気の調査のほか、高島市以外からの搬入についても法令違反がないか確認するよう同センターに申し入れる方針を明らかにした。
最終更新:6月11日(水)22時19分
<ダイオキシン>滋賀・高島市が基準超え搬入 神戸の処分場
毎日新聞 6月11日(水)20時54分配信 近畿2府4県などでつくる「大阪湾広域臨海環境整備センター」(大阪湾フェニックスセンター)は11日、センターが管理する神戸沖埋立処分場(神戸市東灘区)に、滋賀県高島市が基準値を超えるダイオキシンを含む廃棄物を運び込んでいたと発表した。環境への影響はないとしている。センターはダイオキシン類対策特別措置法などに抵触するとして、先月末から高島市の廃棄物受け入れを禁止している。
センターは、廃棄物の海上埋め立てのために、2府4県や近畿地方の168市町村などの出資で設立された。4カ所の埋め立て処分場で廃棄物を受け入れている。
センターによると、高島市は2007~13年度、ダイオキシン類対策特措法の基準値(1グラム当たり3ナノグラム)を超えるダイオキシン類を含むばいじん計613トンを神戸沖埋立処分場に搬入していた。含有量が基準値の17倍に達していた時期もあった。
センターは年度ごとの契約時、自治体などにダイオキシン類含有量の検査結果提出を求めている。高島市は基準値を超える結果が出た場合、焼却炉を清掃してデータを取り直し、基準値内に収まったデータだけを出していた。今年4月中旬に会計検査院の調査でデータ隠しが発覚した。
センターによると、受け入れた廃棄物は固形化して埋め立てるため、ダイオキシン類が拡散するおそれはない。問題発覚後、処分場周辺の大気や海水などを調査したが、ダイオキシン類の含有量は基準値を下回っていた。
高島市の福井正明市長は11日午後、市役所で記者会見し、「改ざんと言われても仕方がない。専門家による第三者委員会を設置し、再発防止に取り組みたい」と陳謝した。関係した職員の処分も検討するという。
神戸市の久元喜造市長は、市役所で報道陣に「法令を順守するように住民に徹底しなければならない自治体が法令違反をしていた。極めて遺憾で憤りを禁じ得ない」と述べた。【大久保昂、村松洋、神足俊輔】
センターは、廃棄物の海上埋め立てのために、2府4県や近畿地方の168市町村などの出資で設立された。4カ所の埋め立て処分場で廃棄物を受け入れている。
センターによると、高島市は2007~13年度、ダイオキシン類対策特措法の基準値(1グラム当たり3ナノグラム)を超えるダイオキシン類を含むばいじん計613トンを神戸沖埋立処分場に搬入していた。含有量が基準値の17倍に達していた時期もあった。
センターは年度ごとの契約時、自治体などにダイオキシン類含有量の検査結果提出を求めている。高島市は基準値を超える結果が出た場合、焼却炉を清掃してデータを取り直し、基準値内に収まったデータだけを出していた。今年4月中旬に会計検査院の調査でデータ隠しが発覚した。
センターによると、受け入れた廃棄物は固形化して埋め立てるため、ダイオキシン類が拡散するおそれはない。問題発覚後、処分場周辺の大気や海水などを調査したが、ダイオキシン類の含有量は基準値を下回っていた。
高島市の福井正明市長は11日午後、市役所で記者会見し、「改ざんと言われても仕方がない。専門家による第三者委員会を設置し、再発防止に取り組みたい」と陳謝した。関係した職員の処分も検討するという。
神戸市の久元喜造市長は、市役所で報道陣に「法令を順守するように住民に徹底しなければならない自治体が法令違反をしていた。極めて遺憾で憤りを禁じ得ない」と述べた。【大久保昂、村松洋、神足俊輔】
最終更新:6月11日(水)22時0分
ダイオキシン不正搬入 大阪府知事「高島市に悪意」 告訴・告発も辞さず
滋賀県高島市が国の基準値を超えるダイオキシンを含む煤塵(ばいじん)を ... 「高島市は悪意をもって基準値以上のダイオキシンが含まれているものを運び入れた。 ...
6月11日(水) 18時5分-社会(産経新聞)
ダイオキシン不正搬入 「憤り禁じ得ぬ」神戸市長、高島市を痛烈批判
産経新聞 6月11日(水)16時37分配信 滋賀県高島市が平成19~25年度に、国の基準値を超えるダイオキシンを含む煤塵(ばいじん)を、データを隠して神戸沖埋立処分場(神戸市東灘区)に搬入していた問題で、神戸市の久元喜造市長は11日、「法令を順守するように住民に徹底しなければならない自治体が違反していたのは極めて遺憾であり、憤りを禁じ得ない」と述べ、高島市を痛烈に批判した。
久元市長は、同処分場を管理する大阪湾広域臨海環境整備センターに対しても「高島市に毅然(きぜん)たる態度を取るだけではなく、水質や大気の状況の調査を行っていただきたい。高島市以外の自治体からの搬入状況についても注意深く調査し、法令違反がないか確認してほしい」と注文をつけた。
一方、高島市などの刑事告発の検討については「考える余地はあるかもしれないが、現時点では予定はない」とした。
久元市長は、同処分場を管理する大阪湾広域臨海環境整備センターに対しても「高島市に毅然(きぜん)たる態度を取るだけではなく、水質や大気の状況の調査を行っていただきたい。高島市以外の自治体からの搬入状況についても注意深く調査し、法令違反がないか確認してほしい」と注文をつけた。
一方、高島市などの刑事告発の検討については「考える余地はあるかもしれないが、現時点では予定はない」とした。
ダイオキシン不正搬入 高島市が隠蔽工作…古い煤塵を取り除く
... 国の基準値を超えるダイオキシンを含む煤塵(ばいじん)を、データを隠して神戸沖埋立処分場に搬入していた問題で、高島市が年1回のダイオキシン含有量の検査結果報告に際 ...
6月11日(水) 16時33分-社会(産経新聞)
滋賀・高島市 基準超ダイオキシン搬入 数値隠し神戸沖処分場に
... 後の煤塵(ばいじん)から国の基準値の最大約17倍のダイオキシンが検出されたにもかかわらず、検査データを隠し ... ダイオキシン類対策特別措置法に抵触したとして ...
6月11日(水) 15時27分-社会(産経新聞)
ダイオキシン、神戸沖に違法搬入 滋賀・高島市
... ダイオキシン類対策特別措置法にもとづく基準値(1グラムあたり3ナノグラム)を超えるダイオキシンを含むばいじん処理物計613トンを神戸沖処分場に搬入していた。 ...
6月11日(水) 14時55分-社会(朝日新聞デジタル)