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[転載]薬物の種類と害悪

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 薬物乱用対策  >  薬物の種類と害悪

薬物の種類と害悪

乱用される薬物

覚醒剤

主に白色の粉末や無色透明の結晶。無臭でやや苦みがあります。俗に「シャブ」、「クスリ」、「S(エス)」、「スピード」、「ヤーバー(錠剤型の覚醒剤)」等と呼ばれています。
覚醒剤の水溶液を注射する方法が一般的ですが、粉末を火であぶって煙を吸う、飲物に入れて飲むといった方法もあります。
神経を興奮させ、眠気や疲労感がなくなり、頭が冴えたような感じになります。しかし、効果が切れると、激しい脱力感、疲労感、倦怠感に襲われます。
覚醒剤は、特に依存性が強く、使用を続けると、"壁のしみが人の顔に見える"、"いつもみんなが自分を見て悪口を言っている"、"警察に追われている"、"誰かが自分を殺しに来る"などといった幻覚や妄想が現れるほか、時には錯乱状態になって、発作的に他人に暴行を加えたり、殺害したりすることがあり、このような症状は、やめても長期間にわたって残る危険性があります。
また、大量の覚醒剤を摂取すると、急性中毒により、全身けいれんを起こし、意識を失い、最後には脳出血で死亡することもあります。
警察庁資料「薬物乱用のない社会を」より
錠剤型覚醒剤「ヤーバー」
結晶状の覚醒剤

大麻

大麻草乾燥大麻(「マリファナ」、茶色または草色)、大麻樹脂(「ハシッシュ」、暗緑色の棒状又は板状等)、液体大麻(「ハシッシュオイル」、粘着性のある暗緑色又は黒色のタール状の液体)があります。
通常は乾燥した葉等をキセル、パイプ、水パイプ等を使用して吸煙しますが、そのまま食べる、溶液として飲むなどがあります。
一般的には、気分が快活、陽気になり、よくしゃべるようになるといわれていますが、その一方、視覚、聴覚、味覚、触覚等の感覚が過敏になり、変調を来したり、現在、過去、未来の観念が混乱して、思考が分裂し、感情が不安定になったりします。このため、興奮状態に陥って、暴力や挑発的な行為を行うことがあり、さらには、幻覚や妄想等に襲われるようになります。
また、毎日ゴロゴロして何もやる気のない状態となる「無動機症候群」に陥ることもあります。
警察庁資料「薬物乱用のない社会を」より
乾燥大麻
大麻樹脂(警察庁資料「DRUG2010」より)

MDMA・MDA

MDMAMDMAは、本来は白色粉末ですが、様々な着色がされ、文字や絵柄の刻印が入った錠剤の形で密売され、俗に「エクスタシー」等と呼ばれます。MDAは、白色粉末で、俗に「ラブドラッグ」等と呼ばれています。
MDMAとMDAの薬理作用は類似しており、視覚、聴覚を変化させる反面、不安や不眠などに悩まされる場合もあり、使用を続けると錯乱状態に陥ることがあるほか、腎・肝臓機能障害や記憶障害等の症状も現れることがあります。(警察庁「薬物乱用のない社会を」より)
MDA
MDMA:化学名「3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン」
3,4-Methylenedioxymethamphetamine)の略名
MDA:化学名「3,4-メチレンジオキシアンフェタミン」
3,4-Methylenedioxyamphetamine)の略名

コカイン

コカインの粉末コカインは、南米産のコカの木の葉を原料とした薬物で、無色の結晶又は白色の結晶性粉末で、無臭で苦みがあり、「麻薬及び向精神薬取締法」で麻薬として規制されています。
コカインは、鼻粘膜からの吸引のほか、経口による方法で乱用されています。
コカインには、覚醒剤と同様に神経を興奮させる作用があるため、気分が高揚し、眠気や疲労感がなくなったり、体が軽く感じられ、腕力、知力がついたという錯覚が起こります。しかし、覚醒剤に比べて、その効果の持続時間が30分程度と短いため、精神的依存が形成されると、一日に何度も乱用するようになります。
乱用を続けると、幻覚等の症状が現れたり、虫が皮膚内を動き回っているような不快な感覚に襲われて、実在しないその虫を殺そうと自らの皮膚を針で刺したりすることもあります。
コカインを大量に摂取すると、呼吸困難により死亡することがあります。
警察庁資料「DRUG2010」より
コカの葉
コカの実

ヘロイン

けしの花ヘロインは、けしを原料とした薬物で、けしからあへんを採取し、あへんから抽出したモルヒネを精製して作られ、「麻薬及び向精神薬取締法」で麻薬として規制されています。
純粋なヘロインは白色粉末ですが、純度の低いものに灰色や灰褐色のものもあり、粉末のほかに棒状、粒状等さまざまな形状のものがあります。
一般的には無臭ですが、中には酢酸の臭いのするものもあります。
ヘロインは、静脈注射のほか、火であぶって煙を吸う方法、吸引具により吸引する方法、経口による方法で乱用されています。
ヘロインには神経を抑制する作用があり、乱用すると強い陶酔感を覚えることから、このような快感が忘れられず、乱用を繰り返すようになり、強い精神的依存が形成されます。
さらに、強い身体的依存が形成され、2~3時間ごとに摂取しないと、体中の筋肉に激痛が走り、骨がバラバラになって飛散するかと思うほどの痛み、悪寒、嘔吐、失神などの激しい禁断症状に苦しむこととなり、あまりの苦しさから精神に異常を来すこともあります。また、大量に摂取すると、呼吸困難、昏睡の後、死に至ります。
ヘロインは心身への影響が非常に強いことから、医学的な使用も一切禁止されている大変危険な薬物です。
警察庁資料「DRUG2010」より
ヘロイン

あへん

あへんあへんは、けしから採取した液汁を自然に凝固させたもので、黒褐色で特殊な臭気(アンモニア臭)と苦味があります。原料であるけしの栽培やあへんの採取、あへん及びけしがら(けしの麻薬を抽出することができる部分)の輸出入、所持等は「あへん法」により規制されています。
あへんは、調整したあへん煙膏として特殊なキセルに塗って炎にかざし、出てきた煙を吸引する方法や、経口による方法で乱用されています。
あへんには神経を抑制する作用があり、乱用すると強い陶酔感を覚えますが、精神的、身体的依存性を生じやすく、常用するようになると慢性中毒症状を起こし、脱力感、倦怠感を感じるようになり、やがては精神錯乱を伴う衰弱状態に至ります。
警察庁資料「DRUG2010」より

向精神薬

向精神薬(トリアゾラム)向精神薬は、中枢神経系に作用して、精神機能に影響を及ぼす物質で、その薬理作用によって鎮静剤系と興奮剤系に大別されます。
向精神薬はほとんどが医薬品として流通していますが、医師の指示によらずに乱用すると、感情が不安定になる、判断力が鈍くなる、歩行失調になるなど心身への障害が生じ大変危険なため、その不正な取引は「麻薬及び向精神薬取締法」により規制されています。
警察庁資料「DRUG2010」より

その他麻薬

LSD

LSDは、合成麻薬の一種で、「麻薬及び向精神薬取締法」の規制の対象とされ、水溶液をしみこませた紙片、錠剤、カプセル、ゼラチン等があり、経口又は飲み物とともに飲むなどして乱用されています。
LSDを乱用すると、幻視、幻聴、時間の感覚の欠如などの強烈な幻覚作用が現れます。特に幻視作用が強く、ほんのわずかな量だけで物の形が変形、巨大化して見えたり、色とりどりの光が見えたりする状態が8~12時間続きます。
また、乱用を続けると、長期にわたって神経障害を来すこともあります。
LSD:化学名「リゼルギン酸ジエチルアミド」
Lysergsaurediethylamide)の略名
警察庁資料「DRUG2010」より
LSD(錠剤)
LSD(紙片)
 

マジックマッシュルーム

マジックマッシュルームいわゆる「マジックマッシュルーム」は、麻薬成分であるサイロシン、サイロシビンを含有するキノコ類の俗称で、これを摂取すると幻覚作用が現れることがあります。マジックマッシュルームは平成14年6月、「麻薬及び向精神薬取締法」の麻薬原料植物として指定され、その栽培、輸入、譲渡、譲受、所持、使用等が禁止されています。
マジックマッシュルームを食べて幻覚が現れ、攻撃的な行動や自殺を試みる例があります。
警察庁資料「DRUG2010」より
 

ケタミン

ケタミンケタミンは、我が国においては昭和45年から人を対象とした医薬品として市販され、現在では動物用医薬品としても用いられているものですが、平成19年1月に「麻薬及び向精神薬取締法」の麻薬として指定され、輸入、輸出、譲渡、譲受、所持、施用等が規制されています。薬理作用として、麻酔・鎮痛作用を有し、幻覚作用もあり、血圧降下、頻脈、脳脊髄液圧上昇、脳血流量増加、呼吸抑制等の作用があります。
ケタミン:化学名「2-(2-クロロフェニル)-2-(メチルアミノ)シクロヘキサノン」
(2-(2-chlorophenyl)-2-methylamino-cyclohexan-1-one) の別名
警察庁資料「DRUG2010」より

シンナー等有機溶剤

押収されたトルエンシンナーとは、塗料を薄めるために使用される有機溶剤のことをいい、その成分となるトルエン等とともに、「毒物及び劇物取締法」により、その乱用等が規制されています。 シンナー等の有機溶剤を乱用すると、神経が抑制されてぼんやりとし、酒に酔ったような感じになります。
乱用を続けると、集中力、判断力が低下し、何ごとにも無気力になるほか、幻覚や妄想などの症状が現れます。
また、身体に与える影響も大きく、心臓、肝臓、腎臓、呼吸器系、生殖器官等の各種器官に障害が起こります。特に恐ろしいのは、乱用によって大脳が萎縮し、一度破壊された脳の働きはたとえ乱用をやめても決して元には戻らないことです。
さらに、大量に吸入した場合には、呼吸中枢が麻痺するなどにより、窒息死することもあります。
警察庁資料「DRUG2010」より

合法ハーブ等と称して販売される薬物

最近、店舗やインターネット上で、「合法ハーブ」「お香」「アロマ」などと称する商品が販売されおり、こうした商品を使用した人が、意識障害、おうと、けいれん、呼吸困難等を起こして、死亡したり、重体に陥る事件が多発しています。
これらの商品は、法律で規制されないよう覚醒剤、麻薬、大麻など規制薬物の化学構造に似せて作られており、規制薬物と同等の作用を有する成分を含む商品が多く、大変危険です。
また、合法と称して販売する商品の中に麻薬などの規制薬物が含まれていた例もありますので絶対に手を出してはいけません。(警察庁資料「薬物乱用のない社会を」より)
「薬事法」により、中枢神経系の興奮若しくは抑制又は幻覚の作用を有する蓋然性が高く、かつ、人の身体に使用された場合に保健衛生上の危害が発生するおそれがある1370物質(平成26年3月6日現在)が指定薬物として、医療等の用途に供する場合を除いて、その製造、輸入、販売等が禁止されています。
合法ハーブ等と称して販売される薬物(警察庁資料「薬物乱用のない社会を」より)

転載元: 違法行為を咎め、改めさせるのが相手にとって親切です


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