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[転載]海洋構築物等に係る安全水域の設定等に関する法律

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海洋構築物等に係る安全水域の設定等に関する法律
(平成十九年四月二十七日法律第三十四号)

第一条 この法律は、海洋構築物等の安全及び当該海洋構築物等の周辺の海域における船舶の航行の安全を確保するため、海洋法に関する国際連合条約に定めるところにより、海洋構築物等に係る安全水域の設定等について必要な措置を定めるものとする。
 

第二条 この法律において「海洋構築物等」とは、排他的経済水域及び大陸棚に関する法律(平成八年法律第七十四号)第一条第一項の排他的経済水域又は同法第二条の大陸棚(以下「大陸棚」という。)における同法第三条第一項第一号から第三号までに規定する行為(以下「特定行為」という。)に係る工作物(その新設又は除去に関する工事の途中のものを含む。)及び大陸棚の掘削に従事する船舶(掘削をするために進行を停止しているものに限る。)をいう。
 
 この法律において「安全水域」とは、海洋法に関する国際連合条約第六十条4(同条約第八十条において準用する場合を含む。)に規定する安全水域であって、海洋構築物等の周辺に次条第一項の規定により設定されるものをいう。
 
 この法律において「特定行政機関の長」とは、海洋構築物等に係る特定行為を行う事業者の事業を所管する行政機関の長をいう。
 

第三条 国土交通大臣は、海洋構築物等の安全及び当該海洋構築物等の周辺の海域における船舶の航行の安全を確保するため、海洋法に関する国際連合条約に定めるところにより、安全水域を設定することができる。
 
 前項に規定する安全水域の設定は、特定行政機関の長の要請に基づき行うものとする。
 
 国土交通大臣は、安全水域を設定しようとするときは、外務大臣、農林水産大臣、経済産業大臣、防衛大臣その他の関係行政機関の長に協議しなければならない。これを廃止しようとするときも、同様とする。
 
 安全水域は、海洋構築物等の性質及び機能に応じ合理的に必要とされるものでなければならない。
 
 安全水域の幅は、海洋構築物等の外縁のいずれの点から測定した距離についても五百メートルを超えるものであってはならない。
 
 安全水域は、国際航行に不可欠と認められた航行帯の使用の妨げとなるような海域に設定してはならない。
 

  国土交通大臣は、安全水域を設定したときは、遅滞なく、当該安全水域の位置及びその範囲を告示しなければならない。これを廃止したときも、同様とする。
 
 国土交通大臣は、安全水域を設定したときは、当該安全水域に係る前条第二項に規定する要請を行った特定行政機関の長に対し、当該安全水域の付近を航行する船舶に当該安全水域の位置及びその範囲を周知させるために必要な措置を講ずべきことを要請することができる。
 

第五条
 何人も、国土交通省令で定めるところにより、国土交通大臣の許可を受けなければ、安全水域に入域してはならない。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
 
 船舶の運転の自由を失った場合
 
 人命又は急迫した危険のある船舶の救助に従事する場合
 
 国又は都道府県の機関が海上の安全及び治安の確保のための業務を実施する場合
 
 当該安全水域に係る海洋構築物等の業務に従事する場合
 
 国土交通大臣は、前項の許可の申請があった場合において、海洋構築物等の安全の確保に支障がないと認められるとき、又は災害の復旧その他公益上必要やむを得ず、かつ、一時的なものと認められるときでなければ、同項の許可をしてはならない。
 
 国土交通大臣は、第一項の許可をしようとするときは、あらかじめ、当該安全水域に係る第三条第二項に規定する要請を行った特定行政機関の長に協議しなければならない。
 
 国土交通大臣は、第一項の許可に、必要な条件を付することができる。
 
 国の機関又は地方公共団体が安全水域に入域しようとする場合(第一項ただし書に規定する場合を除く。)においては、当該国の機関又は地方公共団体と国土交通大臣との協議が成立することをもって第一項の許可があったものとみなす。
 
 第三項の規定は、国土交通大臣が前項の規定による協議を受けた場合について準用する。
 

第六条 この法律の施行に当たっては、我が国が締結した条約その他の国際約束の誠実な履行を妨げることがないよう留意しなければならない。
 

第七条 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
 
 第五条第一項の規定に違反した者
 第五条第四項の規定により国土交通大臣が付した条件に違反した者
 
 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前項の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して同項の罰金刑を科する。

 

転載元: ミナマタ 水・土壌汚染・防災研究会 水銀条約遵守、水俣生物多様性


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