今後の大地震に関する情報
九州地域の長期評価として、30年内に30~42%の確率で活断層地震
2013/2/1
政府の地震調査研究推進本部は1日、活断層が起こす地震の確率を初めて地域別に見積もり、九州地方の評価を公表した。今後30年以内にマグニチュード(M)6.8以上が地域内のどこかで発生する確率は、九州の北部(福岡市など)が7~13%、中部(大分市や熊本市など)が18~27%、南部(鹿児島市など)で7~18%。九州全域では30~42%となった。最大でM8.2程度と推定している。
九州ではこれまで8つの活断層が評価対象だった。今回、福智山断層帯(福岡県)など15キロメートル以上の9活断層と、水俣断層帯(熊本県、鹿児島県)など10~15キロメートルの11活断層を加えて地域別の地震の確率を求めた。
活断層で発生する地震の規模・確率
小倉東断層、福知山断層帯、西山断層帯、宇美断層、警固断層帯、日向峠ー小笠木峠断層帯等 | M7.9-8.2程度 (西山断層帯全体) | 7-13%(9%) | 30-42%(35%) |
水縄断層帯、佐賀平野北緑断層帯、別府ー万年山断層帯、雲仙断層群、布田川断層帯等 | M7.8-8.2程度 ( 布田川断層布田川区間+日奈久断層帯全体) | 18-27%(21%) | |
日奈久断層帯、緑川断層帯、人吉盆地南緑断層帯、出水断層帯、甑断層帯、市来断層帯等 | M7.9-8.2程度 (西山断層帯全体) | 7-18%(8%) |
参考文献
九州地域の活断層の長期評価(第一版)の概要(pdfファイル 2.0MB)
「水俣」
水俣の地形と地質の概要
傾斜が急変する箇所で山地を区分する。 |
山地をつくる岩石は 主に肥薩火山区の鮮新世~更新世の火山活動により形成された安山岩溶岩と凝灰角礫岩、 及び基盤の四万十累層群の砂岩と頁岩からなる。 |
肥薩火山区の火山活動は永尾ら(1999)によると、 ステージ1(760万年~250万年前)、 ステージ2(250万年~200万年前)、 ( 水俣における 肥薩火山区の 層序表へ ) ステージ3(200万年~40万年前)に区分される。 さらに安山岩類はK20の含有量により 低カリ安山岩(K20=0.5~1.5%)と 高カリ安山岩(K20=1.5~3.5%)とに分けられる。 層序的にも同様に区分され、 下位から低カリ安山岩質の凝灰角礫岩と熔岩(ステージ1)、 高カリ安山岩質の熔岩(ステージ2)、 そして低カリ安山岩質の熔岩と凝灰角礫岩(ステージ3)の活動へと移行する。
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基盤は三宝山帯の石灰岩、砂岩、及び頁岩と四万十累層群の砂岩と頁岩で、 前者は水俣市北西部の初野付近、 後者は水俣川中流域や湯出川中流から上流域の鬼岳直下に分布している。 |
2003年水俣土砂災害
7月21日の集川と宝川内川の合流点 土石流は集川から比高15~16mの丘にあった家屋を流し、最大径3mのレキを棚田や宝川内川の川床多数堆積していた。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
水俣市陣内地区にある鶴田橋は橋桁がゆがみ、通行不能になった。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
水俣土砂災害における降水量
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★ 水俣の地形と地質について | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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水俣南部断層群地形
場所:袋地区
袋地区の矢筈岳北西麓には多数の活断層群が知られている。これらは水俣南部断層群と呼ばれている。ここでは送電線や鹿児島本線などに平行して、稜線の連なりと、急崖の連なりが観察される。
上の写真は、下の地図に示した赤矢印の方向に撮ったものである。緑は断層 |
「水俣」