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Channel: 持続可能な開発(水・土・廃棄物)
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[転載]国内で流通する水銀製品に対する措置  水俣条約を踏まえた今後の水銀対策(第一次答申)

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水俣条約を踏まえた今後の水銀対策(第一次答申)
 
(5) 国内で流通する製品に対する措置
①情報提供と分別・回収
 製造等が禁止されない水銀添加製品等であって国内で流通するものについては、以下の観点か
ら、製品の水銀含有に関する情報提供を何らかの形で法的に位置付けることとし、そのあり方を
検討すべきである。その際、適当な印字面がない等により製品本体やパッケージに表示すること
が困難な場合も想定されるため、製品やパッケージの形状等の特性を考慮した対応として、取扱
説明書や製品梱包に封入された注意喚起紙の活用等も含め検討すべきである。

 製品等を購入する際に水銀含有量の少ない製品を選択できるようにすること
製品廃棄段階での適正な分別・処理を確保すること
条約により、未知の用途の水銀添加製品の流通の抑制が求められること
なお、情報提供のあり方について検討する際には、水銀添加製品の種類によって水銀の使用の
され方や流通経路等が異なることに留意が必要である。また、事業者の負担の観点及び消費者に
適切な分別排出を促す観点から、分かりやすい情報提供がなされるべきである。
また、水銀添加廃製品の分別・回収の促進が重要であることから、国・自治体が担うべき役割
について、条約に基づく実施計画において位置付ける等、何らかの法的な位置付けを検討すべき
である。さらに、具体的取組として、水銀添加製品の一覧の明示等の普及啓発を行った上で、既
存の回収スキームを活用した適正な回収を促すとともに、廃棄物焼却施設に投入される水銀量を
削減することで大気排出を抑制するためにも、市町村等による分別収集の徹底・拡大等を図るた
めの国としての施策を具体的に検討すべきである

 
②流通実態の数量把握
 また、以下の観点からは、我が国で流通している水銀添加製品等の数量を効果的に把握するた
め、関係する事業者に対し資料提出を求めること等を法的に位置付けることとし、そのあり方や
具体的手法について、各製品の水銀含有量や普及状況、廃棄時の分別の困難性、これまでの事業
者の水銀削減や回収の取組実績、技術的な対応可能性、消費者の負担等の観点も踏まえつつ、今
後具体的に検討する必要がある。
将来的な条約附属書A の改正に対応するためには我が国で流通している水銀添加製品
の実態を把握しておく必要があること
最終的に廃棄物となる水銀添加製品の流通量を把握することにより、水銀マテリアルフ
ロー及び排出目録等をより正確に把握するとともに、流通量を踏まえた水銀廃棄物の適
正な回収・処理体制を確保する必要があること(水銀添加製品については、現状におい
てそれが組み込まれた製品の輸入量が十分把握できていないことについて特に留意す
る必要がある)
条約により、未知の用途の水銀添加製品の流通の抑制が求められること

(6) その他
 国内で流通する水銀添加製品については、製造・輸出入の禁止措置等が機能していることを確
認するため、規制導入後に試買調査(市場に流通している製品を実際に購入し、その水銀含有量
等を調査すること)を行うこと等により、適切な市場監視を行うための具体的手法を検討するこ
とが適当である。
 
 3-6.零細及び小規模金採掘(ASGM)
 条約においては、第7条に基づき、ASGM における水銀及び水銀化合物の使用を適切に削減
し、また、実行可能な場合には廃絶するための措置を取ることが求められる。
 我が国においてはASGM における水銀及び水銀化合物の使用の実態は確認されておらず、今
後も水銀等を使用した金の採掘が行われる可能性は低いものと考えられるが、将来における
ASGM での水銀及び水銀化合物の使用は法的には禁止されていないことから条約担保のための
法的措置が必要である。その際、条約上ASGM における水銀及び水銀化合物の使用の禁止まで
は求められていないが、現状を後退させるべきではないことから、禁止することが適当である。
 
3-7.水銀等の環境上適正な暫定的保管
 条約においては、第10 条に基づき、水銀及び6種の水銀化合物11について、今後締約国会議
で採択される暫定的保管のための指針等を考慮し、暫定的保管が環境上適正な方法で行われるこ
とを確保する措置等が求められる。

転載元: ミナマタ 水・土壌汚染・防災研究会 水銀条約遵守、水俣生物多様性


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