平成26年11月10日
保健対策
この記事を印刷「水銀に関する水俣条約政府間交渉委員会第6回会合」の結果について(お知らせ)
本年11月3日(月)から7日(金)まで、バンコク(タイ)において「水銀に関する水俣条約政府間交渉委員会第6回会合」が開催されました。本会合では、条約の発効後、締約国 会議第1回会合において採択されるべき技術的事項、財政事項、手続規則、財政規則及び報告等について議論が行われました。また、会合期間中には熊本県によるサイドイベントや、環境省及び熊本県によるブース展示が行われました。
1.開催概要
11月3日(月)から7日(金)まで,バンコク(タイ)において「水銀に関する水俣条約政府間交渉委員会第6回会合」(INC6)が開催されました。会合には,120以上の国・地域の政府代表の他,国際機関やNGO等を含め400名以上が参加しました。我が国からは,外務省,経済産業省及び環境省で構成される政府代表団が出席しました。
6日(木)には、熊本県の主催によるサイドイベントが開催され、各国の政府関係者等に向けて水俣病患者による講話等が行われました。また、環境省及び熊本県によるブース展示等も行われ、環境省ブースではINCに向けた望月環境大臣からのメッセージと、10月18日(土)に水俣市で開催された水銀に関する水俣条約1周年記念フォーラムにおいて、同市の中学生から寄せられた水銀被害の削減に向けたメッセージ等が披露されました。
2.会合の結果概要
(1) 会合では,昨年10月に開催された水俣条約外交会議で採択された決議に基づいて議題が設定されました。そのうち、特に
①技術的事項、
②財政事項、
③手続規則・財政規則及び報告については、作業グループ(コンタクト・グループ)が設置され,第1回締約国会議(COP1)において採択されるべき事項等、同決議において優先されるとされた事項について議論が行われました。
(2) 技術的事項のコンタクトグループにおいて議論が行われた輸出入手続における様式(水俣条約第3条関係)、水銀添加製品及び水銀または水銀化合物を使用する製造工程の規制に係る適用除外の様式(水俣条約第6条関係)等については、締約国会議に先立ち本会合において暫定的に採択されました。また、水銀廃棄物については、次回会合における検討のため、水銀廃棄物を特定するための基準値に関して、各国が国内での基準値の使用とその値に係る情報を提出し、暫定事務局がこれを取りまとめることとなりました。
(3) 財政事項のコンタクトグループにおいては、水俣条約第13条に規定される地球環境ファシリティ(GEF)の信託基金及び特定の国際的な計画について議論が行われました。
(4) 手続規則・財政規則及び報告のコンタクトグループにおいては、締約国会議の手続規則や財政規則、及び条約の実施状況について各締約国が行う報告(水俣条約第21条関係)についての議論が行われました。
3.関連会合
本会合に先立つ関連会合として、10月30日(木)~31日(金)に国連環境計画(UNEP)水銀パートナーシップアドバイザリー会合が開催され、我が国からは同パートナーシップの廃棄物分野においてリードを務める田中勝鳥取環境大学特任教授及び環境省の担当者が出席しました。本会合では、これまでの活動の報告が行われたほか、条約採択後の同パートナーシップの役割等について議論がなされました。
4.今後の予定
水銀に関する水俣条約政府間交渉委員会第7回会合(INC7)については、詳細は未定ですが、INC6においてヨルダン政府が自国での開催の意向を示しました。
5.参考URL
「水銀に関する水俣条約政府間交渉委員会第6回会合」(INC6):UNEPウェブサイト
http://mercuryconvention.org/Negotiations/INC6/tabid/3563/Default.aspx
http://mercuryconvention.org/Negotiations/INC6/tabid/3563/Default.aspx