市道“欠陥工事”で業者が日向市反訴 「設計ミスが原因」 [宮崎県]
宮崎県日向市が市道改良工事で欠陥があったとして市内の施工業者を相手取って損害賠償を求めて提訴する方針を決めたことに対し、施工業者は20日、市を相手取って未払い金や慰謝料など約2900万円の損害賠償を求め、宮崎地裁延岡支部に提訴した。双方の主張が真っ向から対立する訴訟合戦となりそうだ。
市によると、2013年3月に業者と契約した工事で、道路のり面の擁壁が外側に膨らむなどしたため手直しを求めたが、業者が応じなかったことから契約を解除し、別業者がやり直した。市は近く、業者に約2300万円の損害賠償を求めて提訴することにしており、未払い金など1539万円の支払義務がないことを確認したいとしている。
業者側は、市の設計に従い、指示された材料と方法で工事を実施することが契約内容なので結果責任を負う義務はなく、擁壁の膨らみの原因を特定し、やり直し工事の内容や費用負担について確定しなければ、再工事はできなかったと主張。代理人弁護士は「業者の施工不良はなく、地下水等の調査もしなかった市側の設計ミスは明らか。傷つけられた業者の信用を回復したい」と話した。
=2015/02/21付 西日本新聞朝刊=