第百九十七条 森林においてその産物(人工を加えたものを含む。)を窃取した者は、森林窃盗とし、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
第百九十八条 森林窃盗が保安林の区域内において犯したものであるときは、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第百九十九条 森林窃盗の贓物を原料として木材、木炭その他の物品を製造した場合には、その物品は、森林窃盗の贓物とみなす。
第二百一条 森林窃盗の贓物を収受した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
2 森林窃盗の贓物の運搬、寄蔵、故買又は牙保をした者は、五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第二百二条 他人の森林に放火した者は、二年以上の有期懲役に処する。
2 自己の森林に放火した者は、六月以上七年以下の懲役に処する。
3 前項の場合において、他人の森林に延焼したときは、六月以上十年以下の懲役に処する。
4 前二項の場合において、その森林が保安林であるときは、一年以上の有期懲役に処する。
第二百三条 火を失して他人の森林を焼燬した者は、五十万円以下の罰金に処する。
2 火を失して自己の森林を焼燬し、これによつて公共の危険を生じさせた者も前項と同様とする。
第二百四条 第百九十七条、第百九十八条及び第二百二条の未遂罪は、これを罰する。
第二百五条 第二十一条第一項又は第二十二条の規定に違反した者は、二十万円以下の罰金に処する。この場合において、その火入れをした森林が保安林であるときは、三十万円以下の罰金に処する。
2 第二十一条第一項又は第二十二条の規定に違反し、これによつて他人の森林を焼燬した者は、三十万円以下の罰金に処する。この場合において、その森林が保安林であるときは、五十万円以下の罰金に処する。
第二百六条 次の各号のいずれかに該当する者は、百五十万円以下の罰金に処する。
一 第十条の二第一項の規定に違反し、開発行為をした者
二 第十条の三の規定による命令に違反した者
三 第三十四条第一項(第四十四条において準用する場合を含む。)の規定に違反し、保安林又は保安施設地区の区域内の森林の立木を伐採した者
四 第三十四条第二項(第四十四条において準用する場合を含む。)の規定に違反し、立竹を伐採し、立木を損傷し、家畜を放牧し、下草、落葉若しくは落枝を採取し、又は土石若しくは樹根の採掘、開墾その他の土地の形質を変更する行為をした者
五 第三十八条の規定による命令に違反した者
第二百七条 次の各号のいずれかに該当する者は、百万円以下の罰金に処する。
一 第十条の八第一項の規定に違反し、届出書の提出をしないで立木を伐採した者
二 第十条の九第三項又は第四項の規定による命令に違反した者
三 第三十一条(第四十四条において準用する場合を含む。)の規定による禁止命令に違反し、立木竹の伐採又は土石若しくは樹根の採掘、開墾その他の土地の形質を変更する行為をした者
四 第三十四条の二第一項(第四十四条において準用する場合を含む。)の規定に違反し、届出書の提出をしないで択伐による立木の伐採をした者
五 第三十四条の三第一項(第四十四条において準用する場合を含む。)の規定に違反し、届出書の提出をしないで間伐のため立木を伐採した者
第二百八条 第三十九条第一項又は第二項(これらの規定を第四十四条において準用する場合を含む。)の規定により設置した標識を移動し、汚損し、又は破壊した者は、五十万円以下の罰金に処する。
第二百九条 次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第十条の八第二項又は第三十四条第九項(第四十四条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、届出書の提出をしない者
二 第三十四条第八項(第四十四条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、都道府県知事に届け出ない者
第二百十二条 第百九十七条若しくは第百九十八条の罪(これらの未遂罪を含む。)又は第二百一条の罪を犯した者には、情状により懲役刑及び罰金刑を併科することができる。
第二百十三条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務又は財産に関し、第二百五条から第二百九条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
第二百十四条 第十条の七の二第一項の規定に違反して、届出をせず、又は虚偽の届出をした者は、十万円以下の過料に処する。