市立中から有害物質と提訴、三菱マテリアルに賠償請求 精錬所跡地に隣接
旧三菱金属(現三菱マテリアル)の大阪製錬所跡地に隣接する大阪市立北稜中学校(大阪市北区)の敷地から、環境基準を超えるセレンやヒ素など有害物質が検出されたとして、大阪市が三菱マテリアルを相手取り、除去工事にかかった費用など約4千万円の支払いを求める訴訟を大阪地裁に起こした。第1回口頭弁論が20日に開かれ、三菱側は請求棄却を求めた。
同社などが製錬所跡地に整備した複合施設「大阪アメニティパーク(OAP)」をめぐっては、土壌汚染を隠してOAP内のマンションを販売したとして大阪府警が平成17年、宅建業法違反容疑で関連会社の当時の役員らを書類送検。その後、起訴猶予とされた。
訴状によると、中学校はOAP敷地の南側に立地。校舎建て替え工事に伴う土壌調査で汚染が明らかになった。