西アジア
西アジア(にしアジア)とは、アジア西部を指す地理区分である。今日の欧米ではほぼ中東と同じ領域を指すことが多い。一般的には、中央アジアおよび南アジアより西、地中海より東で、ヨーロッパとはボスポラス海峡、アフリカとはスエズ運河によって隔てられている地域を指す。
一般に国家としては、アフガニスタン、イラン、イラク、トルコ、キプロス、シリア、レバノン、イスラエル、ヨルダン、サウジアラビア、クウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦、オマーン、イエメン、パレスチナおよびエジプトの一部がここに属す。また、黒海とカスピ海の間にある旧ソ連のアゼルバイジャン、アルメニア、グルジアを含めることも多く、これらの国々を含めない場合は西南アジアと呼んで区別することもある。
アフガニスタンは、マザーリシャリーフを中心とする北部では中央アジア最南端の宗教都市がありウズベキスタンと関係が深い。ヘラートを中心とする北西部では西アジアのイランにまたがるホラーサーン地方の一部で、イランと関係が深い。カーブルを中心とする南部はカイバル峠を通じて南アジアのパキスタン、インドと繋がりが深い。
しかし、普通には19世紀にイギリスの統治下に入ったインド亜大陸を南アジア、北のロシアと清の支配下にあった地域を中央アジアと呼ぶので、両国の緩衝帯として独立国のまま残されたアフガニスタンは西アジアに分類することになる。